| 発議案番号 | 発議案第4号 | 提出者 | 伊藤とし子 木崎俊行 石井昇 稲田敏昭 |
|---|---|---|---|
| 議決年月日 | 令和8年9月24日 | 結果 | 否決 賛成10人、反対17人 |
| トランプ米政権は8月18日、国際刑事裁判所(ICC)トップの赤根智子所長に対する制裁に踏み切った。制裁の背景には、アフガニスタンなどでの米兵の戦争犯罪に対する捜査に加え、イスラエルのパレスチナ自治区ガザ地区における軍事作戦を巡り、ICCがネタニヤフ首相らの逮捕状を発付したことがある。 ICCは戦争犯罪や人道に対する罪、ジェノサイドなどの国際犯罪に及んだ国家指導者らを裁くため、条約に基づいて設置されている国連から独立した裁判所である。締約国パレスチナの領域で起きた戦争犯罪について、ネタニヤフ氏らを裁く管轄権があることは言うまでもない。 これに対し、非締約国の米国やイスラエルは、ICCには管轄権がなく悪意に基づく権限濫用だと強弁している。米国はその不当としか言えない主張を通す圧力として、これまでもICCの検察官らに対して資産凍結や金融システムへのアクセス制限といった制裁を発動してきたが、今回はICCの解体まで目指すとして、トップの赤根氏らを狙い撃ちにする暴挙に出た。 しかし、国際法を適切に執行した司法関係者が制裁されれば、司法の独立や国際的な法秩序が根底から崩れる。トランプ政権の行為は、国際社会全体が長年にわたり築いてきた正義と法の支配に対する理不尽な攻撃であり、強く抗議せざるを得ない。 ICCが機能を停止すれば、いかなる深刻な人道犯罪が行われても誰も責任を問われない、法より力が支配する世界が到来する恐れがある。 日本は、ICC設立条約(国際刑事裁判所に関するローマ規程)の締約国であり、ICCへの最大の分担金拠出国として、また継続して裁判官を輩出する国としてICCの活動を支えてきた。日本国憲法はその前文で、「専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めている国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思う」と宣言している。ICCに対する不当な圧力に反対することは、憲法の理念に基づいた日本の責務である。しかし、高市首相は「日本の立場と相入れるものではない」という見解を示したにすぎず、いまだ、米国に対し明確な抗議を表明していない。法治国家としての矜持が問われる事態である。 以上のことから、本議会として政府に対し以下のことを強く求める。 1 トランプ政権に対し、ICC所長赤根智子氏らに対する制裁措置について 強く抗議し、措置の即時撤回を厳しく求めること。 2 ICC加盟国に対し、米国の呼びかけに応じてICCを脱退しないよう働 きかけること。 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。 令和8年9月24日 佐 倉 市 議 会 内閣総理大臣 外務大臣 宛 法務大臣 |
|||