発議案番号 | 発議案第6号 | 提出者 | 三井義文 木崎俊行 稲田敏昭 宇田みおこ 三谷英継 石井昇 |
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議決年月日 | 令和6年3月26日 | 結果 | 否決 賛成10人、反対17人 |
2025年4月開催予定の大阪・関西万博を巡り、開催費用や工期の遅れなど、かねてから指摘されてきた問題が深刻になっている。 万博会場の建設費は資材価格の高騰と労務費の上昇により、当初見込みの1,250億円から1,850億円に、2度目の増額で2,350億円と当初見込みの1.9倍まで膨れ上がった。 また、会場建設費とは別に、日本館に360億円、警備費に199億円、途上国の支援に240億円、全国的機運醸成に38億円など、合わせて837億円もの国費の投入が明らかになっている。 さらには、昨年12月に政府が公表した試算によると、万博に関連した国や自治体、民間が投じるインフラ整備費に9兆7,000億円が計上されており、反面、万博開催による経済効果は2兆7,400億円しか見込まれておらず、費用対効果を考えると開催そのものに問題があると考えられ、直近の世論調査では万博の会場建設費増額による国民負担増について「納得できない」との回答が7割を超え、開催の必要性に関しても7割近くが不要と回答し、国民の中で万博開催反対の声が高まっている。 一方、建設工期に関しても建設費の高騰による入札のやり直しや、残業規制が厳しくなる「2024年問題」などにより大幅に遅れており、一般社団法人日本建設業連合会の宮本洋一会長によると、よほど簡易な構造で部品調達のめどが立っているなど、特段の事情がない限り開幕に間に合わせるのは難しいと述べている。 このような状況の中、令和6年1月1日16時10分、石川県能登半島でマグニチュード7.6、最大震度7の大地震が発生し、震源地である石川県を中心として甚大な被害を受けた。 現在、復旧、復興に向けて歩みを進めているが、能登半島地震で発生した被災地から排出される災害廃棄物の量は、珠洲市において、同市の一般ごみの64年分と試算され、倒壊家屋の解体撤去には12年かかると言われており、高市早苗経済安全保障相が岸田文雄首相に、能登半島地震の復興を優先するため万博の延期や縮小を進言したと報じられた。 今後、万博会場のパビリオン建設が本格化してくれば、全国規模で相当数の職人が工事に従事することにより、当然、能登半島地震の復旧工事にも影響が出ると予想される。 多くの国民が願わない万博を強引に開催するよりも、今苦しんでいる国民を助けるために能登半島地震からの復興・復旧を最優先とすべきと考える。 よって、本市議会は国に対し、大阪・関西万博を中止するよう強く要望する。 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。 令和6年3月26日 佐 倉 市 議 会 衆議院議長 参議院議長 内閣総理大臣 総務大臣 宛 国際博覧会担当大臣 内閣官房長官 |