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発議案番号 | 発議案第12号 | 提出者 | 川口絵未 萩原陽子 藤崎良次 稲田敏昭 |
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議決年月日 | 令和2年9月14日 | 結果 | 否決 賛成9人、反対18人 |
8月21日、「原子力規制委員会」が「新規制基準適合」を正式に認めた六ヶ所再処理工場について、日本原電は完工時期を1年延期し、2022年度上期に見直す旨表明した。当再処理工場の「完工延期」は実に25回に及んでいる。さらに日本原電は、2022年度上期完工予定だったMOX(プルトニウム・ウラン混合酸化物)燃料工場についても、「再処理が遅れたということはMOX燃料加工の方も遅れが出てくる可能性が出てきた。工程をもう一度精査する」と、延期が濃厚となってきた。 この時点で、日本の原子力政策の根幹とされてきた「核燃料サイクル」は崩れ去ったと言える。軽水炉原発からの使用済み核燃料を「再処理」し、生成されたプルトニウムを「高速増殖炉」に用いてプルトニウムを「増殖」する基本路線は、「もんじゅ」廃炉によって既に消滅した。プルトニウムを軽水炉で使用する「プルサーマル」計画も、そもそも軽水炉の運用そのものが福島第一原発の大事故によって破綻している。上記のとおり「MOX燃料」の国内生産すらいまだおぼつかない状態である。 現時点でも、六ヶ所再処理工場の建設費は2兆9千億円と当初の予定の4倍以上に膨らんでおり、今後も増額し続ける可能性が高い。また、核兵器の原料であるプルトニウムを日本はすでに50トン近く保有しており、予定通りの年間800トンの使用済み核燃料の処理を行うならば、2018年の「日米原子力協定」延長の際に示した「プルトニウム削減計画」とは整合性がとれなくなる。 以上、六ヶ所再処理工場の完成と運用は、環境への放射性物質の拡散、重大事故の危険性はもとより、日本のエネルギー政策、安全保障、財政にとって何一つ寄与するものとは考えられない。 政府においては、完全に破綻している「核燃料サイクル政策」を破棄し、原子力エネルギーからの完全撤退と真に持続可能なエネルギー政策への転換を強く求めるものである。 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。 令和2年9月14日 佐 倉 市 議 会 内閣総理大臣 経済産業大臣 宛 |