発議案番号 | 発議案第5号 | 提出者 | 萩原陽子 五十嵐智美 藤崎良次 稲田敏昭 |
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議決年月日 | 令和2年3月24日 | 結果 | 否決 |
1月初旬、トランプ米国大統領の指示によって行われた米軍によるイラン司令官殺害をきっかけに中東の緊張が激化し、軍事衝突から戦争に発展する危険が依然として続いている。どんな理由であれ、主権国家の要人を空爆によって殺害する権利は、世界のどの国にも与えられていない。これは国連憲章に違反した無法な先制攻撃そのものである。今日の米国とイランの軍事的緊張の根源は、2018年5月、米国のトランプ政権がイラン核合意から一方的に離脱したことにある。 政府はこうした中、中東の緊張が著しく高まっているにもかかわらず、トランプ米国大統領が呼びかけた「有志連合」に事実上こたえた形で、中東沖への自衛隊派遣を行った。自衛隊から米軍に情報を提供し共有するとしているため、米国とイランに軍事衝突が起きれば、自衛隊は米軍とともに戦争をすることになる。 昨年末の派遣決定について、「国会で十分な審議もなく、国会閉幕後に海外派遣を閣議決定するやり方は看過できない」と地方紙が批判するように、国民には説明もされないままである。 閣議決定では「わが国は米国と同盟関係にあり、イランと長年良好な関係を維持する」とし、「中東の緊張緩和と情勢安定化に向け外交努力を行う」としている。 日本船舶の安全や中東地域の緊張緩和のためにも、政府がなすべきは自衛隊を派遣することではなく、トランプ米国大統領に対してイラン核合意への復帰を説く外交努力である。 よって、本市議会は国に対し、自衛隊員を危険にさらすことになる、中東沖への派遣をやめるよう強く求めるものである。 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。 令和2年3月24日 佐 倉 市 議 会 内閣総理大臣 外務大臣 宛 防衛大臣 |