発議案番号 | 発議案第5号 | 提出者 | 萩原陽子 五十嵐智美 藤崎良次 冨塚忠雄 |
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議決年月日 | 平成29年12月18日 | 結果 | 否決 |
安倍内閣が提出しようとしている「働き方改革」推進法案は、労働基準法など8本の法律を一括して改定するもので、その「働き方改革」の基本法となるのが、雇用対策法の名称を変えた「労働施策総合推進法」である。労働者の職業の安定と地位向上を図る雇用対策法の理念・目的に加え、労働強化や人員削減を含む「労働生産性の向上」、「多様な就業形態の普及」が掲げられている。「企業への雇用」ではなく「非雇用型の働き方」を広げることが狙いとされ、日本の雇用政策を根本から変えてしまうものである。 それは、「働き方改革」推進法案の内容を見れば歴然である。「残業の上限規制」と言いつつ過労死ラインまでの残業時間の公的容認、休憩・休暇・割増賃金などの労働時間規制をなくす「高度プロフェッショナル制度」の導入がある。また、「高度プロフェッショナル制度」に対し、「健康確保措置」として「年間104日以上の休日」を義務づけているが、それ以外はお盆も正月も祝日もなく、残りの261日は際限なく働くことになり、これでは「過労死促進法案」ではないかとの懸念が広がっている。 この法案で、企業はさらに膨大な利益を手にしたとしても、勤労者である国民は疲弊し命と健康が脅かされることになる。「一瞬の経済的繁栄のために日本の未来を犠牲にするのか」との批判に、政府は真剣に向き合うべきである。 よって、本市議会は国に対し、「働き方改革」推進法案の提出をやめるよう強く求めるものである。 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。 平成29年12月18日 佐 倉 市 議 会 内閣総理大臣 厚生労働大臣 衆議院議長 宛 参議院議長 |