発議案番号 | 発議案第12号 | 提出者 | 藤崎良次 萩原陽子 五十嵐智美 冨塚忠雄 |
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議決年月日 | 平成29年6月26日 | 結果 | 否決 |
日本政府は、犯罪を計画段階から処罰するという「共謀罪(改正組織犯罪処罰法)」を6月21日公布しました。この法は、対象犯罪数を絞ってはいますが、参加罪ではなく共謀罪として、犯罪行為をしていなくても、話し合いの段階等の単なる行為で処罰が可能となり、恣意的に運用される恐れがあるものです。 しかし、政府は「2020年東京オリンピック・パラリンピック開催」に向けた「テロ対策」を前面に出し、これを提案しました。ところが、「国際組織犯罪防止条約」に「テロ防止」は含まれていません。テロの定義が合意できていないからです。 国連では、2000年に「国際組織犯罪防止条約」を採択し、現在187の国・地域が締結していますが、日本を含め11か国が未締結です。この「国際組織犯罪防止条約」に対して日本では、「共謀罪(改正組織犯罪処罰法)」を制定しなくても、条約が締結できる状態です。そして、この「共謀罪(改正組織犯罪処罰法)」では、公職選挙法、政治資金規正法、民間の商業賄賂罪などが除外され、同条約の趣旨に反しています。 本年5月30日には、国連人権理事会に任命された「表現の自由に関する特別報告者デービッド・ケイ氏」の対日調査報告書が公表されました。それによると日本のメディアの独立性に懸念があるというものです。 また、「国連のプライバシー権に関する特別報告者のジョセフ・ケナタッチ氏」が共謀罪法等を懸念する書簡を首相に送っています。この書簡の内容は「計画」や「実行準備行為」の定義が曖昧で恣意的運用の危険があるというものです。 この様な中で、「共謀罪(改正組織犯罪処罰法)」は国会で強行に採決されました。 本市議会は、「共謀罪(改正組織犯罪処罰法)」に強く反対します。 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。 平成29年6月26日 佐 倉 市 議 会 衆議院議長 参議院議長 内閣総理大臣 法務大臣 宛 総務大臣 |