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発議案番号 | 発議案第7号 | 提出者 | 伊藤壽子 上ノ山博夫 萩原陽子 冨塚忠雄 松原章 |
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議決年月日 | 平成25年6月24日 | 結果 | 否決 |
子宮頸がんワクチンは、全国千七百以上の自治体で国の補助をうけた接種事業が行われてきた。接種率は約七割、閣議決定により本年四月からは地方自治体による法定接種となったところである。 しかし、この「子宮頸がんワクチン」と呼ばれている「サーバリックス」「ガーダシル」を接種した後の副反応事例が全国で多数発症している。五月十六日に開催された厚生労働省厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会における副反応報告は千九百六十八件にのぼり、他のワクチンに比べ高率となっている。さらに医療機関からの重篤な症例報告は二種類合わせて百六件で百万回接種当たり十二・三件となり、インフルエンザワクチン(〇・九件)や不活化ポリオ(二・一件)より桁違いに多い。 副反応の内容には「四肢の運動能力低下」「歩行不能」など未回復の例もあり、ギランバレー症候群や自己免疫疾患等、報告漏れの多い遅発性疾患を考慮すると重篤な例はさらに増えると考えられる。 一方、ワクチンは十五種類のウィルスのうち日本での感染率わずか一%の二種類にしか効果がなく、ワクチン接種による効果の期間も最長九・四年程度であると発表されている。女子中高生に接種しても確定された効果は二十代前半までとなるが、二十五歳までに子宮頸がんによる死亡例はほとんどないのが現状である。さらに、厚労省の統計によると、十万人中で子宮頸がんによる死亡者は、一九五〇年の十九・七人からワクチン販売開始の二〇〇九年には八・六人と半減しているのである。 このように効果が期待できず、副反応の恐れの高いワクチンに頼るよりも、早期からの性教育と子宮癌検診の徹底こそが、子宮頸がんに対する最も有効な対策であると考えられる。厚労省の検討会は六月十四日、ワクチン接種後の全身の慢性疼痛や歩行困難な副反応被害六十例を検証し、十例から二十例は未回復でありワクチンとの因果関係は否定できないとして、自治体の接種勧奨の一時中止を打ち出したが、定期接種はそのまま継続していくとしている。 現在副反応被害者は、自らの責任で立証しなくては補償が受けられない状況にある。また、医療機関でも新発のワクチンと副反応の因果関係を立証することがむずかしいため、被害者の救済は大変困難な状況である。また、杉並区で実例が出たように、接種を行った地方自治体が補償をしなければならない現状も、改善しなければならないものと考える。 以上により、次の二点を強く国に求めるものである。 一、全国で予想以上の副反応者が発生している現状を重く受け止め、このワクチン接種事業の是非を再考すること。 二、副反応被害者の立場に寄り添った速やかな補償、十分な情報提供ならびに相談事業を拡充すること。 右、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。 平成二十五年六月二十四日 佐 倉 市 議 会 内閣総理大臣 厚生労働大臣 衆議院議長 宛 参議院議長 |