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発議案番号 | 発議案第8号 | 提出者 | 岡村芳樹 中村孝治 森野正 岩井功 冨塚忠雄 高木大輔 |
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議決年月日 | 平成25年3月25日 | 結果 | 原案可決 |
脳脊髄液減少症とは、交通事故、スポーツ外傷、落下事故、暴力等、頭頸部や全身への衝撃により、脳脊髄液が漏れ続け、頭痛、首・背中の痛み、腰痛、めまい、吐き気、視力低下、耳鳴り、思考力低下等の様々な症状が複合的に発症する疾病と言われている。 医療現場においては、このような症状の原因が特定されない場合が多く、患者は「怠け病」あるいは「精神的なもの」と判断されてきた。また、この疾病に対する治療法として、ブラッドパッチ療法の有用性が認められつつも、保険適用外であり、診断・治療基準も定まっていないため、患者本人の肉体的・精神的苦痛はもとより、患者家族の苦労も計り知れないものがある。 平成二十三年度の厚生労働省研究班による「脳脊髄液減少症の診断・治療の確立に関する研究」の報告書に、「交通事故を含め外傷による脳脊髄液の漏れは決して稀ではない」と明記され、このことにより外傷による髄液漏れはあり得ないとの医学界の常識を覆す結果となった。 さらに、脳脊髄液減少症の一部である「脳脊髄液漏出症」の画像診断基準が定められ、昨年五月に、治療法である硬膜外自家血注入療法(いわゆるブラッドパッチ療法)が「先進医療」として承認され、七月から平成二十六年度の保険適用を目指し、ブラッドパッチ療法の治療基準作りが開始された。 また、研究班による世界初といわれる脳脊髄液減少症の周辺病態の研究も並行して行われることになっているが、脳脊髄液減少症患者の約八割は「脳脊髄液漏出症」の診断基準には該当しないため、脳脊髄液減少症の周辺病態の解明に大きな期待が寄せられている。 よって、国においては、以上の現状を踏まえ左記の事項について適切な措置を講じられるよう強く要望する。 記 一、ブラッドパッチ療法の治療基準を速やかに定め、平成二十六年度に保険適用とすること。 二、「脳脊髄液減少症の診断・治療の確立に関する研究」を平成二十五年度以降も継続し、「診療ガイドライン」の早期作成とともに、子どもに特化した研究及び周辺病態の解明を行なうこと。 三、脳脊髄液減少症の実態調査を実施し、患者・家族に対する相談及び支援体制を確立すること。 四、ブラッドパッチ療法に関する「先進医療」認定施設を各都道府県に最低一カ所設けること。 右、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。 平成二十五年三月二十五日 佐 倉 市 議 会 衆議院議長 参議院議長 内閣総理大臣 総務大臣 宛 文部科学大臣 厚生労働大臣 国土交通大臣 |