発議案番号 | 発議案第4号 | 提出者 | 上ノ山博夫 五十嵐智美 冨塚忠雄 萩原陽子 |
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議決年月日 | 平成24年12月17日 | 結果 | 否決 |
二〇一一年三月十一日に発生した東日本大震災において、東京電力福島第一原子力発電所は大きな被害を受け、重大事故を起こし、多量の放射能を放出し甚大な被害を各地に与え、多くの人が苦しんでいる。佐倉市民にもその影響は及んでおり、各小学校などで除染工事が行われたが、放射性物質を直ぐに消すことはできずに、汚染物質の最終処分場所もなく、汚染の中で暮らしていると言える。 国民からの大きな反対があるにもかかわらず、政府は大飯原子力発電所の三、四号機を七月から稼働させ、極めて危険な状態となっている。福島原発の事故から一年半が過ぎ、各種の事故調査結果等も報告され、原発の問題点も整理されてきているが、事故の真相は未解明な部分が多く、事故は収束しておらず、とても事故は終わったとは言えない状態である。 その様な中で、衆議院選挙が行われた。この度の総選挙では原発問題が最大の争点と考えられ、今後の方向が国民の手によって決められようとしている。 日本国内には活断層も多く地震による原発の被害の可能性は高い。また、使用済み核燃料については、その最終処分場も決まっておらず、十万年以上も安全に保管しなければならず、極めて処理が難しい為にこれを発生させることはできない状態である。 放射能による汚染地域には除染が行われているが、現場では除染の困難さに直面しており、一度事故が発生すると、汚染を払拭することが極めて困難であり、土地は使えなくなってしまう。 原子力発電の発電コストに関しては、原発事故の補償や除染、使用済み核燃料の処分、原発立地地域への交付金などを加えると極めて高額になり、とても経済的とは言えない。 現在運転している原発は、大飯三、四号機だけであり、これらの運転を停止しても電力融通などで電力需要は賄える状態である。 また、再生可能エネルギーに関しては、本年七月に固定価格買い取り制度が始まってから、急速に設備の設置が進んでいる。再生可能エネルギーなどを十分に活用して原子力エネルギーからの転換を図るべきである。 よって本市議会は、左記事項について強く要請するものである。 記 原子力発電所の稼働をさせないことを求める。 右、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。 平成二十四年十二月十七日 佐 倉 市 議 会 衆議院議長 参議院議長 内閣総理大臣 経済産業大臣 宛 文部科学大臣 環境大臣 |