発議案番号 | 発議案第6号 | 提出者 | 冨塚忠雄 上ノ山博夫 伊藤壽子 萩原陽子 |
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議決年月日 | 平成24年3月19日 | 結果 | 否決 |
厚生労働省は、四月(六月支給)から「物価スライド」を適用し、年金〇・三%引き下げを発表した。さらに政府は、「物価スライド特例分の解消」を口実に、十月から三年間で二・五%の年金引き下げを含む「国民年金法等一部改正法案」を国会に提出した。これは、高齢者の生活実態と市民感覚を無視したものであり、強く撤回を求めるものである。 もともと「物価スライド」の基準となる「消費者物価指数」には、税金や社会保険料の値上げは考慮されておらず、これを根拠にすること自体に問題がある。 「特例措置」は、二〇〇四年の年金法改正時に位置づけられ、一九九九年―二〇〇一年の計一・七%の物価下落分については、その後の物価上昇を見込んで減額しない「措置」を講じたものである。すでに約十年間も合法的に「措置」されてきた経過からして、時効により消滅したものと「措置」すべきである。 そもそも「特例措置」は、高齢者の生活や景気への配慮から行われたものであり、その後、年金への課税は格段に重くなり医療・介護保険料も改定の度に値上げされ、高齢者の生活は厳しさを増している。国内経済の長期にわたる低迷が続く中、現在でも低額な年金が二・五%引き下げられ、さらに「マクロ経済スライド」で毎年〇・九%減額が実施されれば、ますます市民の購買意欲は低下し、地域経済は疲弊、景気の低下という悪循環を繰り返すのは目に見えている。当然ながら「特例分解消」などは論外と言わねばならない。 さらに、同法には、「交付国債」を発行して来年度基礎年金国庫負担財源に充てることが含まれている。これは、将来の消費税増税を年金財源に先取りするものであり、年金積立金の取り崩しを強制し、年金財政を危うくするもので納得できない。 よって、佐倉市議会は国に対し、「国民年金法等一部改正法案」は撤回し、年金引き下げをしない事を強く求めるものである。 右、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。 平成二十四年三月十九日 佐 倉 市 議 会 内閣総理大臣 厚生労働大臣 宛 財務大臣 |