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陳情第8号 政党機関紙の庁舎内勧誘行為の実態調査を求める陳情書

受理年月日 令和6年8月9日 受理番号 陳情第8号
委員会付託日 令和6年8月26日 付託委員会 総務(不採択・賛成無し)
委員会審査日 令和6年9月9日 審査結果
議決年月日 令和6年9月25日 議決結果 不採択
賛成2人、反対25人
陳情第8号
  政党機関紙の庁舎内勧誘行為の実態調査を求める陳情書

【陳情趣旨】
 職員が庁舎内で政党機関紙を勧誘されたり、購読することで、心理的な圧力を感じたという実態が本当にないかどうかを、職員に寄り添って調査・確認するように行政に求めてください。仮に心理的圧力を受けた職員がおられた場合には、適切に対応してください。

【陳情理由】
 全国市区町村の庁舎内で、政党機関紙の勧誘(営業)・配達・集金が無許可で行われていることが問題となっており、その是正のために、地方議会62か所で庁舎内における勧誘・配達・集金に関する実態調査及び自粛を求める陳情が採択され、改善されました。千葉県では、4年前に習志野市、2024年6月議会では千葉市が採択されました。
さらに「庁舎内の勧誘行為に伴い、職員が心理的圧力を感じているかどうか」に関して、実態調査を19以上の自治体で行われていますので、参考にしてください。どの自治体でも、勧誘された際に「購読しなければならないという圧力を感じた」と答えた職員の割合が、少ない自治体でも3割(3人に1人)にのぼっています。また、職員の自由記述を求めた自治体のアンケート結果もぜひご確認ください。陳情審議や職員アンケートの具体的な実施がなければ、このような職員の声が行政や議員に届くことはありませんでした。実態把握を実施していない自治体の多くで「行政としては、職員から具体的な相談がないので、対処しない」として、機関紙購読圧力に伴う職員の苦痛は「なかったこと」にされ続けているのです。
千葉県の調査においては、千葉市で令和2年に「政党機関紙のアンケート調査」が行われ、69%(377人)の職員が強制と感じているとの実態が明らかになっており、今回は再調査して実態を再度確認する陳情が採択されております。さらに2024年5月には我孫子市で調査が行われ、7割(58人)が心理的圧力を感じている実態がありました。
さらに、千葉県長生(ちょうせい)村議会の調査結果でも、「政党機関紙の勧誘、購読の強要」の実態が明らかになりましたが、調査が行われるまで、職員は議員から受けているハラスメントについて「誰にも相談できなかった」というのです。上司や行政担当者にハラスメントの訴えの声が届いていないことが、ハラスメントが存在しないということではないのです。
厚生労働省が示すハラスメントの定義は「同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内での優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為」とあります。「議員から職員へのハラスメント問題」を扱った読売新聞報道(3月24日付け)記事には、議員と職員は「事実上の上下関係」とあります。
議員が地位や職務上の優位性を背景に、庁舎内で政党機関紙を勧誘することは、職員から見れば「議員から勧誘され、断りづらい」「購読を断ると、今後の業務に支障が出るかもしれない」等の「心理的圧力」を伴っている現状があります。さらに現在購読している職員においても「購読をやめたいが、言い出しにくい」との回答が過半数となっています。現実として、職員に適正な業務の範囲を超えて精神的、経済的負担を与え続けていると言えます。
議員による職員に対するハラスメント行為は絶対に放置してはなりません。2020年6月にパワハラ防止法(改正労働施策総合推進法)が施行され、地方公務員が保護の対象となりました。自治体として「パワハラ防止条例」を制定した事例も56にのぼります。貴議会においては、職員から相談がないといって問題を放置するのではなく、政党機関紙の勧誘行為に対して心理的圧力を感じている職員がいないか現状把握に努めてください。もしくは「庁舎内では政党機関紙の営業行為を認めておらず、勧誘の実態が一切ない」ことを行政と確認してください。
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