現在位置 :トップページ議員提出議案 › 健康保険証の廃止に抗議し番号法改正の白紙撤回を求める意見書

議員提出議案の詳細情報

発議案第13号 健康保険証の廃止に抗議し番号法改正の白紙撤回を求める意見書

発議案番号 発議案第13号 提出者 五十嵐智美
木崎俊行
稲田敏昭
議決年月日 令和5年7月3日 結果 否決
賛成7人、反対20人
 本年6月2日、「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律等の一部を改正する法律案」が可決・成立したが、マイナンバーカードのトラブルが後を絶たない。3月に横浜市で発覚した証明書等のコンビニ交付誤発行など、全国で様々なトラブルが続発しているが、その原因が全て異なるという状態である。マイナンバーと連携した公金受取口座に、本人ではない家族名義とみられる口座を登録するケースが6月7日時点で13万件、さらに、家族ではない無関係な別人の口座が登録されるミスが748件確認されている。別人登録を防ぐには、2025年6月に戸籍氏名への振り仮名登録が完了した後、振り仮名で口座と照合するシステムを新たに作る必要があるとされており、その間、別人による悪用が発生する危険性もある。
 マイナ保険証の本格運用開始前の2021年3月に約3万5千件が別人の情報にひも付けされたことが判明したため、本格運用の開始を10月に延期し、修正と再発防止に努めたにもかかわらず、本格運用開始後1年で新たに7312件の誤登録が判明し、5件が誤って閲覧されていた。これは個人情報の漏洩にとどまらず、別人の診療情報や投薬情報の閲覧により誤った治療が行われる危険性がある。
 さらに、マイナ保険証で正しい保険資格が取得できない、顔認証が読み取れないなどのトラブルが続発している。マイナ保険証の申請や管理に困難を抱える施設入所者や障がい者への対策が「検討中」の状態で、準備不足の見切り発車であることが国会で明らかになった。申請しないと受け取れない資格確認書では、国民皆保険制度に穴が開くだけでなく、本来任意であるはずのマイナンバーカード取得を、命に関わる健康保険証取得の交換条件とすることは、憲法違反の強制執行であり、非人道的な行為である。共同通信社が6月17〜18日に実施した全国電話世論調査によると、現在の健康保険証の廃止の延期や撤回を求める声が72.1%に上っている。
 「改正」番号法は、税・社会保障・災害という利用範囲の枠をなくし、行政の判断で利用事務や情報提供を拡大しようとしている。政府は例外的な場合と説明するが、そのような限定や利用を監視する仕組みは改正法にはない。
 以上の理由から、健康保険証廃止と、歯止めなき利用拡大に道を開く番号法「改正」の撤回を強く求めるものである。
 
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
  令和5年7月3日
                          佐 倉 市 議 会
内閣総理大臣
デジタル大臣
総務大臣     宛
厚生労働大臣
Copyright(c) 2004- 佐倉市議会公式サイト Sakura City Assembly. All Rights Reserved.