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発議案番号 | 発議案第8号 | 提出者 | 松島梢 木崎俊行 藤崎良次 稲田敏昭 萩原陽子 |
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議決年月日 | 令和5年3月13日 | 結果 | 否決 賛成8人、反対19人 |
昨年12月22日の第5回GX実行会議において決定された方針に基づき、本年2月10日、原発の運転期間延長を含むGX基本方針が閣議決定された。これは、原発政策の大転換となるものである。そして、2月13日には原子力規制委員会の臨時会合で、原発の運転期間を「原則40年、最長60年」とする現行の規制制度から、安全審査期間を差し引いた「60年超運転」を可能にする制度への見直し案が正式決定されたところである。これにより、現在開会中の通常国会に関連法改正案が提出される運びとなった。 この一連の流れについては重大な瑕疵があり、以下指摘する。 第一に、中性子照射にともない必然的に生じる原子炉圧力容器の「脆化」についての科学的知見に対する配慮が皆無であることである。それに加えて、安全審査期間での、複雑多岐にわたる原発の部品、配線回路等の劣化をなおざりにしていることである。既に老朽化している原発においては重大なトラブルに結びつく問題であるにもかかわらず、閣議の構成者にこの点についての専門的知見を有する者は皆無である。 第二に、GX基本方針についてのパブリックコメントで寄せられた3303件の意見が全く反映されていないことである。また、2月3日に経産省が大阪で行った意見交換会において、「ここで出された意見はGX方針に反映されるのか」という参加者の問いに対し、同省はこれを明確に否定した。国会での議論もなく主権者の民意も無視した閣議決定は憲法の規定に基づき無効である。 第三に、2月8日の原子力規制委員会で、パブリックコメントで寄せられた意見の大半が運転期間延長への反対であったことも受け、石渡明委員が明確な反対意見を述べたため、再度開催された13日の臨時会合で、異例の多数決での決定が行われた審議の強引さと拙速さである。 老朽原発であり東日本大震災の被災原発である東海第二原発に隣接する本県としては、科学的知見と論理性、そして福島 第一原発の大事故の教訓を完全に無視した今回の規制制度の改悪を断じて認めることはできない。本規制制度の改悪を即刻撤回するよう強く求めるものである。 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。 令和5年3月13日 佐 倉 市 議 会 内閣総理大臣 経済産業大臣 宛 原子力規制委員会委員長 |