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議員提出議案の詳細情報

発議案第5号 高浜原子力発電所の再稼働に反対する意見書

発議案番号 発議案第5号 提出者 藤崎良次
萩原陽子
伊藤壽子
冨塚忠雄
議決年月日 平成28年3月22日 結果 否決
2011年3月11日に発生した東日本大震災において、東京電力福島第一原子力発電所は大きな被害を受け、炉心溶融による重大事故を起こし、多量の放射能を放出し甚大な被害を与えました。佐倉市民にもその影響が大きく及びました。しかし現在、政府は原子力発電所(原発)の再稼働を進めています。
2015年8月11日には川内原子力発電所(鹿児島県)1号機の再稼動を行い、2016年1月29日には高浜原子力発電所3号機、同4号機は2月26日に再稼動を行いました。しかし、同4号機は同29日にトラブルのため緊急停止しました。
その後、3月9日、滋賀県の住民29人が運転の差し止めを求めた仮処分申請で、大津地裁はこれを認める決定をしました。これにより、高浜原子力発電所3号機は3月10日午後8時に、運転中の原発として仮処分により初めて停止されました。震災発生から丸5年の一日前のことです。
また、原子力規制委員会は運転開始後40年を超えた高浜原子力発電所1号機、2号機に対して、事実上の審査合格証を出しました。同発電所1、2号機では可燃性ケーブルを使用していますが、一部を難燃性ケーブルに変え、その他は防火シートを巻く応急対策でしのいでいます。40年を超える原子力発電所に関しては、圧力容器の劣化により運転期間を制限することになっています。しかし、この高浜原子力発電所1、2号機の審査合格により、他の40年超の原子力発電所に対しても審査合格の道が開かれようとしています。
東京電力福島第一原子力発電所の事故から5年もたちながら、未だ避難者は10万人近い状態です。いま重要なのは、節電を行い自然エネルギーなどの原子力に頼らないエネルギー政策を推進することです。
世界の風力発電能力は4億3000万kWに達し、原子力発電能力の3億8000万kWを5000万kWも上回っています。しかし、日本の風力発電能力は、300万kWであり、世界の第20位程度であり出遅れが鮮明になっていると報じられています。
原子力発電所は運転することにより、危険な核燃料廃棄物が生成し、この廃棄物は、10万年もの長期間の保管をしなければなりません。
原子力発電所の発電コストは安いと言いながら、この廃棄物処理や廃炉コストを考えれば決して安くありません。そして、何よりも危険であり、一度事故を起こせば、汚染された土地は多くが使い物にならない土地になってしまいます。それゆえ私達は、原子力発電所とは共存できません。
 
よって本市議会は、高浜原子力発電所の再稼働に強く反対する。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成28年3月22日
佐 倉 市 議 会
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
経済産業大臣   宛
文部科学大臣   
環境大臣 

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