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議員提出議案

詳細情報

議案名

発議案第4号 遺伝子組み換えナタネの自生および遺伝子拡散防止策を求める意見書

提出者

入江晶子
戸村庄治
冨塚忠雄
藤崎良次

本会議議決結果

議決日:平成18年9月29日
議決結果:否決(起立少数)

内容

 本年6月に行われた、市民団体による千葉県内の遺伝子組み換えナタネの自生調査報告会において、県内5箇所での自生が確認されたことが報告された。千葉市内4箇所と輸入港から搾油工場への輸送経路で確認されており、今後の遺伝子の拡散が懸念される。
 また、千葉市稲毛区の1箇所では、複数の除草剤に耐性を持つ個体が確認されており、そのようなナタネは研究開発されていないことから、環境中での交雑が起こったことが推測される。これは、除草剤のまったく効かない「スーパー雑草」の出現を予測させる事態であり、ナタネの属するアブラナ科の植物が交雑を起こしやすい特性を持つこと、広範囲の遺伝子汚染が一度起こったら元に戻すことは不可能なこと、自家採種をしている有機農業経営者にとって経営的な打撃となることなど、重大な事態であるというべきである。この事態が広がらないよう、迅速、的確な対処が求められる。
 また、ロシア科学アカデミー高次機能・神経行動学研究所のイリーナ・エルマコヴァ博士の研究によると遺伝子組み換え大豆を妊娠前から与えたラットは、非組み換え大豆を与えたラットと比べて生まれた子に著しい低体重と死亡率を示したと報告されており、国のいう安全性と実質的同等性についても疑問視する研究報告がなされている。
 消費者の食の安全安心を担保する点からも、遺伝子のこれ以上の拡散は防がなければならない。
 よって、佐倉市議会は、政府及び国会に対し、次の対策を求める。
1.今回の市民調査の結果を受け、全国的な自生調査を実施すること。
2.輸入港からの輸送経路でのこぼれおちを防止するため、輸入会社、輸送会社に防止策を義務づけること。
3.非組み換え原料に切り替えていくよう指導すること。
4.遺伝子組み換え作物の栽培については、遺伝子の汚染、拡散防止に実効性のあるガイドラインを制定すること。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

平成18年9月29日
佐 倉 市 議 会

内閣総理大臣
厚生労働大臣
農林水産大臣 宛
衆議院議長
参議院議長

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