請願第7号 「義務教育費国庫負担制度の堅持に関する意見書」採択に関する請願書
受理日:平成24年5月24日
付託委員会:文教福祉
付託日:平成24年6月4日
審査日:平成24年6月19日
審査結果:採択(全員賛成)
議決日:平成24年6月25日
議決結果:採択(起立全員)
桐生政広
森野正
萩原陽子
冨塚忠雄
高木大輔
五十嵐智美
上ノ山博夫
岩井功
【請願事項】
平成25(2013)年度予算編成にあたり「義務教育費国庫負担制度の堅持に関する意見書」を貴議会において採択していただき、政府及び関係行政官庁あてに意見書をご提出いただきたくお願い申し上げます。
【請願理由】
貴議会におかれましては、日ごろより学校教育への深いご理解とご配慮をいただき深く感謝申し上げます。
義務教育は、憲法の要請に基づき、子どもたち一人ひとりが国民として必要な基礎的資質を培うためのものです。教育の全国水準や機会均等を確保する義務教育の基盤づくりは、国の責務であり、そのために設けられたのが義務教育費国庫負担制度です。
政府は、国から地方への補助金を廃止し、地方が自由に使える「一括交付金」を政令指定都市に導入しようとしています。義務教育と社会保障の必要額は確保するとしていますが、義務教育費国庫負担制度についても論議される可能性があります。
国において、平成23(2011)年度に小学校1年生の35人学級が実現しました。平成24(2012)年度は、新たに小学校2年生の35人学級編制が可能となり、各都道府県においても、学級定員規模を縮小する措置が、都道府県単費で行われています。このように、現行制度でも自治体の裁量権は保障されています。しかし、国民に等しく義務教育を保障するという観点からいえば、財政的に最低保障として下支えしている義務教育費国庫負担制度は必要不可欠です。この制度が廃止され、「一括交付金」に組み入れられた場合、自治体によっては「40人学級」や「教職員定数」が維持されないことが危倶されます。このように、義務教育費国庫負担制度が廃止された場合、義務教育の水準に格差が生まれることは必至です。
学校の基幹職員である学校事務職員・学校栄養職員を含め、教職員の給与を義務教育費国庫負担制度から適用除外することは、「義務教育費国庫負担法」第一条に明記されている「教育の機会均等とその水準の維持向上」という目的に反するばかりでなく、財政負担を地方自治体に課し、厳しい地方財政をさらに圧迫するものです。また、義務教育の円滑な推進を阻害するおそれも出てきます。よって、私たちは義務教育費国庫負担制度の堅持を強く要望します。
貴議会におかれましては、本請願の趣旨についてご審議いただき、議決の上、政府及び関係行政官庁あてに意見書を提出していただきたくお願い申し上げます。