請願第42号 「日米共同声明」を撤回し、普天間基地の閉鎖と辺野古新基地建設に反対する意見書提出を求める請願
受理日:平成22年8月16日
付託委員会:総務
付託日:平成22年8月30日
審査日:平成22年9月6日
審査結果:不採択(賛成少数)
議決日:平成22年9月22日
議決結果:不採択(起立少数)
工藤啓子
冨塚忠雄
兒玉正直
藤崎良次
伊藤壽子
2010年6月2日、鳩山内閣の退陣を受けた菅首相は普天間基地の辺野古への移設を明記した5月28日付け「日米共同声明」を踏襲することを表明しました。「日米共同声明」は辺野古への新基地建設、徳之島への移転・移設を宣言しただけではありません。米軍基地の永続化や「思いやり予算」の国外での適用、更なる日米軍事一体化等につながる重大な内容を含んでいます。
このような重大な内容を含み「沖縄差別」に貫かれた「合意」が日米の4閣僚で決定され国会承認もなしに国家間の合意とされることは許されません。
今年に入って沖縄県民は「国外・最低でも県外」を掲げた前鳩山連立政権の公約を後押しする取り組みを行ってきました。
1月24日の名護市長選挙において名護市民は、12年間続いた基地受け入れ市長を打ち破り、辺野古への新基地建設反対を掲げた稲嶺進市長に選びました。
4月25日には「米軍普天間飛行場の早期閉鎖・返還と県内移設に反対し、国外、県外移設を求める県民大会」に9万人以上が参加しました。5月15日の平和行進と県民大会を受けて、翌16日には5年ぶりに普天間基地の包囲行動を行い、寒く激しい雨の中約13キロを1万7千人の人間の鎖で囲い成功させました。
しかし、前鳩山首相はじめ政権与党は公約実現に対して「米国」に対しても「本土」に対しても真剣な努力もなく、結局「沖縄」に新たな基地負担を押しつける「合意」を「基地はいらない」という沖縄の意思を踏みにじって頭ごなしに結びました。
65年前、沖縄は「国体護持」の終戦工作、時間稼ぎの「捨て石」として住民を巻き込んだ凄惨な沖縄戦を強要されました。戦後は、27年間の米軍直接統治下から日本国憲法の下に「復帰」したにも拘わらず、国内の米軍基地の約75%を沖縄に集中させられ、政府は日米安保体制の犠牲を一貫して沖縄に押しつけてきました。これまでの沖縄の長く苦しい闘いに答えてこなかった政府の姿勢は「沖縄差別」そのものです。それを許してきた「本土」の人たちも沖縄差別を無自覚に助長しているといえます。
沖縄の怒りを我がものと受け止めてください。
去る7月9日には、沖縄県議会が全会一致で「日米共同声明」の見直しを決議し、普天間基地の撤去と辺野古の新基地建設に反対を表明しています。
よって私たちは佐倉市議会に対して国へ以下の要望を掲げた意見書を提出していただけるようにお願いいたします。
<請願事項>
以下の3点に対して国へ意見書提出を求める
1.沖縄差別に貫かれた5.28「日米共同声明」を撤回すること
2.普天間基地の即時無条件返還を米国政府に要求すること
3.名護市辺野古への新基地建設計画をやめること
以上