請願第31号 青森県六ヶ所村核燃料再処理工場本格稼動による放射能汚染から食品の安全・環境・生産者を守るための法整備を求める請願
受理日:平成21年6月2日
付託委員会:総務
付託日:平成21年6月15日
審査日:平成21年6月22日
審査結果:採択(賛成多数)
議決日:平成21年6月29日
議決結果:不採択(起立少数)
五十嵐智美
工藤啓子
藤崎良次
冨塚忠雄
萩原陽子
請願趣旨
青森県六ヶ所村にある「六ヶ所再処理工場」は、国内の各原子力発電所で燃やされた使用済み核燃料から、燃え残りのウランとプルトニウムを取り出す化学工場です。
「六ヶ所再処理工場」は、本格稼動時、民生用では世界最大規模の年間800トンもの使用済み核燃料を処理し、その過程で、原子力発電所が1年間で排出する放射能をたった1日で大気中や海に放出します。その中には、炭素14〈半減期5730年)、ヨウ素129(半減期1570万年)、クリプトン85(半減期10.76年)、トリチウム(半減期12年)など、多種類の放射能が含まれます。
放射能は工場内の排気塔から空に、沖合3km地点まで引かれた放水管から海に、空気と海水で毒性が希釈されるからという理由で全量廃棄されます。
放出された放射能は、消えることなく空と海の両方に広がり、東北地方はもとより東日本全域が、放射能汚染の直接的な脅威にさらされます。千葉県も例外ではありません。
「再処理とめよう!全国ネットワーク」が、2002年、工場の沖合3kmの放水管上の海面で、1万枚のはがきを流す実験を行なっています。結果は、青森県を除く東北地方よりも、茨城県沖が最も多く、遠くは房総半島の先端、千倉町まで到達しています。
有数な水産県である千葉県の漁場も、放射能汚染の最も近いところにあると言っても過言ではありません。
今年、アメリカのオバマ大統領が核軍縮と拡散防止に向けた取り組みを始めることを宣言しました。そして、核の平和利用に関しても新たな枠組みが必要だと述べています。核拡散防止条約を強化するためのいくつかのルール作りへの提唱に日本政府も賛同しています。
しかし、日本国内では、法整備やセイフティネットが不十分なまま、原子力発電所や核燃料再処理工場が稼動しようとしています。
六ヶ所村核燃料再処理工場が本格稼動することになれば、放射能汚染による環境への甚大な被害が生じるとともに、私たちの命に直結する食の安全性も脅かされることになります。
従って、以下の請願項目を佐倉市議会においてご採択下さるようお願い申し上げます。
請願項目
2006年、岩手県の10市町村議会が、「放射能海洋汚染放出規制法」(仮称)の制定請願を採択しました。佐倉市議会でも、千葉県や国に同じような条例や法整備を求めてください。