請願第25号 「障害者権利条約」の拙速な批准をやめ、条約の精神に則った国内法の整備を進めることを国に求める意見書採択を求める請願
受理日:平成21年2月16日
付託委員会:文教福祉
付託日:平成21年3月2日
審査日:平成21年3月17日
審査結果:採択(全員賛成)
議決日:平成21年3月24日
議決結果:採択(起立多数)
工藤啓子
入江晶子
勝田治子
藤崎良次
萩原陽子
【請願趣旨】
障害者権利条約は、2006年12月に国連総会で採択され、現在47カ国で批准され
ています。日本政府は2007年9月に署名をしました。
これまで、外務省を中心に関係省庁の担当課が集まる「障害者権利条約にかかる対応推進チーム」を設置し、国内法との整合性について検討してきました。現在、厚生労働省など、内容を検討中の省庁もあります。
この条約は「障害」に基づく差別を禁止すると共に、真に平等を実現するために必要な合理的配慮をしないことも差別と規定しています。従って、特に「障害者基本法」においては、差別の定義の見直しや合理的配慮の否定も差別にあたるという明示など改正が必要であり、さらに障害を持つ子の一般教育へのアクセス権の問題については、「学校教育法施行令」との整合性が問われています。
現在、批准に向けて3月に国会提出という予定も出ていることから、私たちは形式的な批准は避けて、障害当事者団体との意見交換と十分な国民的議論を経たのちに国内法との整合を取り、国会において承認を得てもらいたいと思っています。
条約は、憲法より下位にありますが、一般の法律より上位の効力を有していることから、実質的な差別禁止と平等実現のために、まずは慎重に国内法の見直しを行い、条約との整合性を図ることを求めます。
以上の趣旨により、佐倉市議会において下記の事項を意見書として提出して頂きたく請願致します。
【請願事項】
障害者に対する差別禁止と平等実現のために「障害者権利条約」の拙速な批准をやめ、
当事者団体との充分な意見交換の上、条約の精神に則った国内法の見直しを進めること