請願第23号 物価上昇に見合う年金の引き上げ・「生活支援金」の支給など年金制度の改善を求める意見書採択の請願
受理日:平成21年2月12日
付託委員会:総務
付託日:平成21年3月2日
審査日:平成21年3月16日
審査結果:不採択(賛成少数)
議決日:平成21年3月24日
議決結果:不採択(起立少数)
萩原陽子
兒玉正直
工藤啓子
入江晶子
勝田治子
藤崎良次
【請願趣旨】
米国発の金融危機が世界に広がり、日本の景気悪化は、いよいよ深刻化し多くの高齢者、とりわけ無年金・低年金者の生活を圧迫しています。現在の年金制度のもとで、非正規雇用・ワーキングプアの事態が続けば、いっそう無年金・低年金者を増大させることになります。政府もこうした事態を受け、年金制度の抜本的な改善を含む対策を検討せざるを得なくなっています。
保険料なしで年金を支給する「最低保障年金制度」については、当議会で意見書を採択して頂きました。マスコミなどもその必要性を認めつつも、財源に消費税を充てる主張は政府と同じです。
しかし、年金生活者にとって年金は預金や投資にではなく、消費税の対象となる日常生活費に使われており、所得の再配分原則にてらし、消費税を年金財源に求めるべきではないと考えます。
本来、年金は物価の上昇に見合って引き上げられるべきものでした。ところが政府は09年度の年金を引き上げようとしていません。04年に「マクロ経済スライド」の導入と「物価スライド」が「改定」され、物価と賃金・出生率などを複雑に組み合わせ、結果として年金支給水準を引き下げる仕組みにしました。総務省調査は08年度中の消費者物価指数を2%弱と推定し、08年9月の日銀生活実感調査は12.4%と推測しています。食料品など生活必需品の物価高騰に見合う年金の増額と、無年金・低年金者に対する緊急的な「生活支援金」は切実な願いです。
加えて、年来の社保庁の業務怠慢ともいえる「消えた年金」は、訂正処理に半年から1年以上もかかるなど、未解決のうちに死亡してしまう事例さえ出ています。一刻も猶予はなりません。
さらに、あいつぐ税金控除の削減や社会保険料などの引き上げで年金所得は激減しています。高齢者に安定した暮らしを保障することは、現役世代の賃上げと結んで地域経済の活性化と内需拡大を促進し、日本経済を底辺から発展させる原動力であり、国民の共通認識です。
以上の趣旨により、佐倉市議会が政府並びに関係機関に対し、下記事項について意見書を提出していただきたく請願致します
【請願事項】
1.09年4月から年金を3%引き上げること。緊急措置として年金月額が8万円に満たない無年金・低年金者に、当面「生活支援金」として8万円に達する額を支給すること。
1.消費税によらない最低保障年金制度を確立すること。
1.「消えた年金」は国の責任で完全に解決し、速やかに支払うこと。
1.公的年金控除・老年者控除などをもとにもどし、高額所得者に応分の負担を求め、庶民増税・消費税増税によらない財政を確立すること。