請願第10号 日豪EPA/FTA交渉に対する請願
受理日:平成19年11月26日
付託委員会:経済環境
付託日:平成19年12月10日
審査日:平成19年12月18日
審査結果:採択(全員賛成)
議決日:平成19年12月21日
議決結果:採択(起立全員)
勝田治子
藤崎良次
工藤啓子
桐生政広
森野正
兒玉正直
村田穣史
4月から開始された日豪EPA(経済連携協定)/FTA(自由貿易協定)交渉に対し、オーストラリア政府は農産物も含む関税撤廃を強く主張するものとみられています。もし、オーストラリア政府の要求通り、農産物の輸入関税が撤廃されるようなことになれば、日本政府の試算でも、肉牛、酪農、小麦、砂糖の主要4分野で約8,000億円の打撃を受け関連産業や地域経済への影響を含めると2兆〜3兆円の規模になるとされています。
また、食料自給率は30%台に低下するなど日本の農業と食料は壊滅的な打撃を受けることになり、農林業の持つ多面的な機能が失われ、農山村の崩壊、国土の荒廃、環境の悪化を招くことになります。
さらに、昨年、干ばつによって大減産となったオーストラリアの農業生産条件は極めて不安定であり、これに容易に依存することは、世界的な食料不足、危機が心配されている中で、日本の食料安全保障を危うくする結果を招きかねません。
私たちは、日豪EPA/FTA交渉にあたり、日本農業に多大な影響を与える重要品目を交渉品目から除外するなどの対策を要求します。
つきましては、貴議会におかれましては、下記事項について地方自治法第99条の規定に基づき意見書を政府関係機関に提出していただくとともに、請願内容の実現に向けて強力な働きかけをお願い致します。
記
1. 日豪EPA/FTA交渉にあたっては、米、小麦、牛肉、乳製品、砂糖などの農林水産物の重要品目について、関税撤廃の対象から除外するとともに、万一これが受け入れられない場合は交渉を中断することを求めます。
2. 農産物貿易交渉は、農業・農村の多面的機能の発揮と国内自給による食料安全保障の確保を基本とし、各国の多様な農業が共存できる貿易ルールを確立することを求めます。