発議案第4号 在沖米海兵隊員による少女暴行事件等に関する意見書
桐生政広
森野正
藤崎良次
冨塚忠雄
工藤啓子
兒玉正直
村田穣史
議決日:平成20年3月14日
議決結果:原案可決(起立全員)
去る2月10日午後10時35分ごろ、沖縄北谷町において、在沖米海兵隊キャンプ・コートニー所属隊員による女子中学生暴行事件が発生した。
女性に対する暴行は、肉体的、精神的苦痛を与えるだけではなく、人間としての尊厳をじゅうりんする極めて悪質な犯罪であり、沖縄県民のみならず、国民に強い衝撃と多大な不安を与えている。
特に、被害者が無抵抗な少女であることを考えれば断じて許すことができない卑劣な行為である。平成7年、3名の米兵による少女乱暴事件から13年経った現在も米軍基地周辺の住民は兵士による暴力に苦しみ続けている。
これまでも、米軍人・軍属等による事件・事故が発生するたびに綱紀粛正、再発防止及び関係者への教育等を徹底するよう米軍等に強く申し入れられているが、それにもかかわらず、今回、またもやこのような事件が発生したことに対し激しい憤りを禁じ得ない。
また、平成19年10月1日には、嘉手納基地所属隊員の家族が飲食店の女性従業員の顔面をビール瓶で殴り性的暴行を加えるという事件が、さらに、去る1月7日には、在沖米海兵隊普天間基地所属隊員2名が無抵抗のタクシー運転手を殴打し、金銭を奪うという強盗致傷事件が相次いで発生している。
このような悪質で凶悪な事件が依然として後を絶たないことを考えると、米軍の綱紀粛正への取り組みや軍人への教育のあり方に疑問を抱かざるを得ない。
よって、国においては、国民の人権・生命・財産を守る立場から、今回の事件に対し厳重に抗議するとともに、下記の事項が速やかに実現されるよう強く要望する。
記
一.被害者及び家族への謝罪及び完全な補償を行うこと。
二.目に見える形で、米軍人の綱紀粛正及び教育を徹底的に行うなど、実効性のある具体的な再発防止策について万全を期すこと。
三.米軍基地の一層の整理縮小を図るとともに、海兵隊を含む米軍兵力の削減を推進すること。
右、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成20年3月14日
佐 倉 市 議 会
内閣総理大臣
外務大臣 宛
防衛大臣
内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)