発議案第10号 訪問介護の基本報酬をはじめとした介護報酬の引上げを求める意見書
石井昇
松島梢
稲田敏昭
議決日:令和7年3月25日
議決結果:否決
採決状況:賛成9人、反対17人
介護事業者の倒産は、東京商工リサーチの調査によると、令和6年が172件で、これまで最多だった令和4年の143件を上回る事態となっている。そのほとんどが地域に密着した小規模・零細事業者であり、とりわけ業者別で最多となっているのが訪問介護事業者の81件である。身体介護、生活援助等訪問介護は、要介護者及びその家族の生活を支える上で欠かせないサービスであり、このままでは在宅介護が続けられず介護崩壊を招きかねない。また、訪問介護は特に人手不足が深刻であり、ホームヘルパーの有効求人倍率は令和4年度で15.53倍と高水準である。これに加え、ホームヘルパーの給与は常勤でも全産業平均を月額約6万円も下回っているにもかかわらず、令和6年度の介護報酬改定では、訪問介護の基本報酬が2〜3%引き下げられることとなった。これにより人手不足に一層の拍車がかかり、事業者からは悲鳴が上がっている。介護崩壊や介護難民をこれ以上増やさないためには、介護報酬の引上げは必要不可欠である。
よって、本市議会は国に対し、訪問介護の基本報酬をはじめとした介護報酬の引上げを強く求めるものである。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和7年3月25日
佐 倉 市 議 会
衆議院議長
参議院議長 宛
内閣総理大臣