発議案第7号 香害による健康被害の解決等を求める意見書
松島梢
木崎俊行
稲田敏昭
議決日:令和6年6月24日
議決結果:否決
採決状況:賛成6人、反対21人
近年、家庭で使用する柔軟仕上げ剤をはじめとして合成洗剤、柔軟剤、消臭剤等に含まれる揮発性有機化合物によって、頭痛、目まい、胃腸症状、呼吸障害等の体調不良を訴える人が増加している。
「香害」の言葉でも表現される「新たな環境汚染」として、2021年8月には消費者庁、文部科学省、厚生労働省、経済産業省、環境省が5省庁連名で香害に関するポスターを作成するなど、少しずつ取組は進んでいるが、健康被害を訴える人は増え続けている。
2022年8月には「香害をなくす議員の会」が発足し、2024年1月には「香害をなくす議員の会」、「香害をなくす連絡会」、「カナリア・ネットワーク全国」の連名で、業界団体や企業に対してマイクロカプセル香料の長続き製法の見直しを求める8,889名の署名が提出された。
この問題の根幹は、付加価値として香りや抗菌成分を含むマイクロカプセルを時間差で揮発させ長続きさせる合成洗剤等が販売されていながら、揮発性有機化合物が与える健康被害の実態解明が進んでいない部分にある。日用品である合成洗剤等の使用が自らの健康被害につながり、他者の健康を害することについて、企業の社会的責任の観点からマイクロカプセルの揮発時の安全性調査は必要不可欠である。
よって、政府においては、消費者の健康で安心な暮らしに資するよう、香料等成分の安全性や香料による健康被害について、企業と被害者を交えて実態調査を行うとともに、理解促進に関わる取組の継続や相談窓口の設置、安全性調査の補助等、さらなる実効性のある施策を実施するよう要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和6年6月24日
佐 倉 市 議 会
内閣総理大臣
厚生労働大臣
経済産業大臣
文部科学大臣 宛
環境大臣
消費者及び食品安全大臣