発議案第1号 国における令和6年度教育予算拡充に関する意見書
文教福祉常任委員長 高木 大輔
議決日:令和5年7月3日
議決結果:原案可決
採決状況:賛成25人、反対2人
教育は、憲法・子どもの権利条約の精神にのっとり、日本の未来を担う子どもたちを心豊かに教え、育てるという重要な使命を負っている。しかし現在、日本の教育は「いじめ」、「不登校」、少年による凶悪犯罪、さらには経済格差から生じる教育格差・子どもの貧困等、様々な深刻な問題を抱えている。また、各地で地震や豪雨、台風などの大規模災害が立て続けに発生した。災害からの復興はいまだ厳しい状況の中にあると言わざるを得ない。
一方、国際化・高度情報化などの社会変化に対応した学校教育の推進や教育環境の整備促進、様々な教育諸課題に対応する教職員定数の確保等が急務である。
千葉県及び県内各市町村においても、一人一人の個性を尊重しながら、生きる力と豊かな人間性の育成を目指していく必要がある。そのための様々な教育施策の展開には、財政状況の厳しい現状をみれば、国からの財政的な支援等の協力が不可欠である。充実した教育を実現させるためには、子どもたちの教育環境の整備を一層進める必要がある。
そこで、以下の項目を中心に、令和6年度に向けての予算の充実をしていただきたい。
・災害からの教育復興に関わる予算の拡充を十分に図ること
・少人数学級や小学校高学年専科を実現するため、公立義務教育諸学校の教職員定数を改善する計画を早期に策定・実現すること
・保護者の教育費負担を軽減するために義務教育教科書無償制度を堅持すること
・現在の経済状況を鑑み、就学援助や奨学金事業に関わる予算をさらに拡充すること
・子どもたちが地域で活動できる総合型地域クラブの育成等、環境・条件を整備すること
・安全・安心で個別最適な学びを実現する施設環境の整備に向け、バリアフリー化や、洋式・多目的トイレ、空調設備設置等の公立学校施設整備費を充実すること
・Society5.0に向けて、デジタル時代にふさわしい質の高い教育を実現するため、GIGAスクール構想を推進し、学校現場における様々な課題に対応できる環境を整えること
など
国においては、教育が未来への先行投資であり、日本の未来を担う子どもたちに十分な教育を保障することが、国民の共通した使命であることを再認識され、国財政が非常に厳しい状況の中ではあるが、必要な教育予算を確保することを強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和5年7月3日
佐 倉 市 議 会
内閣総理大臣
財務大臣
文部科学大臣 宛
総務大臣