発議案第7号 消費税インボイス制度の中止を求める意見書
木崎俊行
川口絵未
稲田敏昭
議決日:令和4年12月19日
議決結果:否決
採決状況:賛成8人、反対19人
新型コロナウイルス感染の収束や、物価高騰等による日本経済の先行きも見通せない中で、2023年10月からのインボイス制度(適格請求書等保存方式)の実施に向け、インボイス発行事業者の登録申請が始まっている。
免税事業者を取引から排除しかねないインボイス制度は、事業者間の取引慣行を壊し、課税売上高年間1,000万円以下の事業者への消費税免税制度を、実質的に廃止するものである。
仕入れや経費に含まれる消費税を価格や単価に転嫁できない事業者は、農林水産業者、俳優・声優や演劇関係者、個人タクシーや軽運送ドライバー、塾や音楽教師、プロアスリート、シルバー人材センター会員など多岐にわたっており、深刻な影響を受けることになる。特に、アニメ業界で働くフリーランスを対象にした調査では、同業界で働く半数が年収300万円未満であり、4人に1人がインボイス制度の導入によって「廃業する可能性がある」と答え、この回答者のうち、20代及び30代が全体の8割を占めている。
財務省は、インボイス制度の導入で161万人の免税事業者が、新たに課税事業者となることで、消費税率を上げなくても2,480億円の増収になると試算しているが、これは「乾いたタオルを絞るような」行為である。
インボイス制度を強行に導入することは、疲弊している日本経済と地域経済再生を阻害することになりかねない深刻な問題である。
よって、本市議会は国に対し、消費税インボイス制度の中止を強く求めるものである。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和4年12月19日
佐 倉 市 議 会
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣 宛
経済産業大臣
財務大臣