発議案第6号 環境教育の推進及びカーボンニュートラル達成に向けた学校施設のZEB化のさらなる推進を求める意見書
押木孝和
中村孝治
山本英司
岡村芳樹
議決日:令和4年6月27日
議決結果:原案可決
採決状況:賛成27人、反対0人
地球温暖化や激甚化・頻発化している災害等に対し、地球規模での環境問題への取組であるSDGsや2050年のカーボンニュートラル達成に向けて、さらなる取組が急務であるが、公共建築物の中でも大きな割合を占める学校施設の老朽化がピークを迎える中、教育環境の向上とともに、学校施設を教材として活用し児童生徒の環境教育を行う「環境を考慮した学校(エコスクール)事業」が行われてきた。
この事業は、現在「エコスクール・プラス」として、文部科学省、農林水産省、国土交通省、環境省が連携協力し、認定を受けた学校が施設の整備事業を実施する際に、関係各省より補助事業の優先採択などの支援を受けることができ、平成29年から今まで249校が認定を受けている。文部科学省の支援として、令和4年度からは「地域脱炭素ロードマップ(国・地方脱炭素実現会議)」に基づく脱炭素先行地域などの学校のうち、ZEB Readyを達成する事業に対し、単価加算措置(8%)の支援が行われているところである。
文部科学省の補助としては、新増築や大規模な改築のほかに、例えば教室の窓を「二重サッシ」にする等の部分的な補助事業もあり、ある雪国の学校では電力を大幅に削減するとともに、児童生徒に快適な教育環境を整えることができた。また、太陽光発電や壁面緑化、自然採光等を取り入れた学校施設(身近な教材)を通じて、仲間と共に環境問題や環境対策を学ぶことができ、科学技術への触発となるとともに、最新の技術等を学ぶ貴重な教育機会となっている。
そこで、これまで多くの事業が全国の学校施設で行われてきたが、カーボンニュートラルの達成及び環境教育の推進を行うためには、さらに加速して事業を実施することが必要である。特に、多くの学校での実施が重要であり、技術面(学校施設のZEB化に関する先導的なモデルの構築及びその横展開等)及び財政面(学校施設整備に対する国庫補助)について、以下の事項に留意してさらなる推進を行うことを強く求める。
記
1 技術面に関しては、学校施設に関するZEB化の新たな技術の開発や周知を行う。特に、新築や増築といった大規模事業だけではなくLEDや二重サッシといった部分的な省エネ改修事業も、しっかりと周知を行い“できるところから取り組む” 自治体・学校を増やしていくことが、カーボンニュートラルの達成及び環境教育の充実につながることに留意して、周知の徹底に取り組むこと。
2 財政面に関しては、カーボンニュートラルの達成及び環境教育の充実に向けて、多くの学校が取り組むことができるよう、学校施設整備に対する事業予算額を増額すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和4年6月27日
佐 倉 市 議 会
文部科学大臣
農林水産大臣
国土交通大臣 宛
環境大臣