発議案第3号 脱炭素社会へ向けて、石炭火力発電に依存しないよう求める意見書
萩原陽子
五十嵐智美
藤崎良次
松島梢
稲田敏昭
玉城清剛
議決日:令和3年12月13日
議決結果:否決
採決状況:賛成8人、反対18人
世界各地での異常な豪雨、台風、熱波、干ばつ、森林火災、海面上昇などによる被害の多発は、地球が気候危機に直面していることを示している。今や気候危機を打開し地球を守ることは、世界でも日本でも待ったなしの緊急課題となっている。
国連IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の「1.5℃特別報告書」は、2030年までに大気中への温室効果ガスの排出量を2010年比で45%削減し、2050年までに実質ゼロにしなければ世界の平均気温の上昇を産業革命前に比べて1.5度以内に抑えることができないと報告している。
気温上昇を1.5度に抑えても、自然災害リスクの増加や食料生産の減少は避けられず、気温が2度上昇すれば海水中の二酸化炭素の循環機能を担うサンゴの生息域は99%減少することになる。さらに、大気中の温室効果ガスが一定濃度を超えてしまうと後戻りできなくなるとされており、まさに地球の危機である。
政府は「2050年カーボンニュートラル」を表明したものの、国連が求めている「2030年までに石炭火力から撤退する」の要請に対し、G7の中で撤退期限を定めない唯一の国となっている。そればかりか、新たに9か所もの石炭火力発電所の建設計画を持っていることは、国内だけでなく、世界的にも批判を免れない。
よって、本市議会は国に対し、石炭火力発電に依存せず、脱炭素社会に進むよう強く求めるものである。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和3年12月13日
佐 倉 市 議 会
内閣総理大臣
環境大臣 宛
経済産業大臣