発議案第6号 千葉県立高等学校の校則を生徒の理解が得られる内容に改善するよう求める意見書
萩原陽子
五十嵐智美
木崎俊行
藤崎良次
松島梢
稲田敏昭
玉城清剛
橋とみお
川口絵未
議決日:令和3年6月28日
議決結果:否決
採決状況:賛成9人、反対18人
現在、全国の高等学校において、頭部サイドの髪を刈り上げるツーブロックの髪型の禁止や下着の色の指定など、生徒から見て理不尽といえる校則が問題になっている。
千葉県内においては昨年、県立高校にて校則を理由に教員が女子生徒の髪に、本人の同意なく黒染め用のスプレーをかけた事例が発覚した。これについて千葉県弁護士会は、千葉県教育委員会などに対し、体罰に準ずる人権侵害に当たるとして警告し、精神的に大きな屈辱を与える行為であり生徒指導に用いられるべきではないと厳しく指摘している。
しかし、千葉県教育委員会はこの問題を人権問題として受け止めることをせず、本人が同意したもので決まりに基づいた適切な生徒指導の一環であると表明している。これは、親が子供への体罰をしつけと言い逃れることと同じであり、教育者としてあってはならないことである。
学校生活のルールをつくるに当たっては、あくまでも教育的観点が必要であり、子どもの権利条約を基にしながら、生徒の自主的な自治活動と主体的な議論で、お互いの人権意識を高め合い、生徒の人格形成に役立つルールにすることが重要である。特に校則は、生徒の意見をよく聞き、生徒と先生が十分に話し合い、生徒自身が自主的・自律的につくり上げ、理解し納得できるものにすることが必要である。
国会でも、萩生田文部科学大臣が「人権・人格を否定するような校則は望ましいものではない。」と答弁しており、千葉県教育委員会は、生徒の人権を尊重し多様性を認めるべきである。
よって、本市議会は千葉県に対し、千葉県立高等学校の校則を生徒の理解が得られる内容に改善するよう強く求めるものである。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和3年6月28日
佐 倉 市 議 会
千葉県知事
千葉県教育長 宛