発議案第7号 「土砂災害警戒区域」の指定率引き上げと急傾斜地崩壊対策事業に係る予算を増額するよう求める意見書
木崎俊行
五十嵐智美
藤崎良次
萩原陽子
稲田敏昭
玉城清剛
橋とみお
議決日:令和元年12月16日
議決結果:否決(起立少数)
本年10月25日の記録的な大雨による土砂崩れによって、千葉県内で4人が犠牲となりました。土砂災害の危険性が認識されていなかったため、千葉県による「基礎調査」が行われていなかったのです。
都道府県が土砂災害の危険性があると判断した地域のうち、千葉県では「土砂災害警戒区域」に指定した割合は約36%と、全国平均約88%を大きく下回っています。「土砂災害警戒区域」の指定が進まない要因として、人材や財源の不足、地元からの反対意見などによる「基礎調査」の遅れが指摘されています。
また、「土砂災害警戒区域」の指定については、都道府県知事が行うとされており、指定された区域においては、市町村の地域防災計画への記載、要配慮者使用施設における警戒避難体制構築、土砂災害ハザードマップによる周知徹底、不動産取引での重要事項説明などが定められていますが、指定率が引き上がらなければ、対策は困難です。
今年の千葉県への連続した台風の上陸は、地球温暖化に伴う気候変動を原因としていることが明らかとなっており、今後災害の多発を想定しなければなりません。
そのためにも、「土砂災害警戒区域」の指定に向けた予算を抜本的に増額するとともに、「基礎調査」を早期に完了させ、「土砂災害警戒区域」の指定率を引き上げ、土砂災害から命を守るための万全の対策を講ずるべきです。
よって、本市議会は千葉県に対し、「土砂災害警戒区域」の指定率引き上げと、自己負担割合を軽減するために急傾斜地崩壊対策事業に係る予算を増額するよう強く求めるものです。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出します。
令和元年12月16日
佐 倉 市 議 会
千葉県知事 宛