発議案第5号 支払い義務のない「在日米軍関係経費」の見直しを求める意見書
木崎俊行
伊藤壽子
萩原陽子
藤崎良次
冨塚忠雄
議決日:平成31年3月18日
議決結果:否決(起立少数)
政府が2018年度予算に計上した「在日米軍関係経費」が、過去最大の8,022億円だったことが、外務省の提出した資料などにより判明しました。「在日米軍関係経費」には、「米軍再編関係経費」、「SACO(沖縄に関する特別行動委員会)関係経費」、「在日米軍駐留経費負担(思いやり予算)」、「基地周辺対策費」、「米軍用地借り上げ料」、「漁業補償費」、「提供普通財産(国有地)借上試算」などがあります。政府は、日米安全保障条約に基づく日米地位協定第24条で「施設及び区域並びに路線権」を「合衆国に負担をかけないで提供」することになっているからと支出を正当化してきました。
一方、米国側では、「日本国に合衆国軍隊を維持する」経費を「日本国に負担をかけないで合衆国が負担する」と定めており、一方的な支払い義務などはないことが分かります。明らかに日本政府による拡大解釈であるばかりか、在日米軍駐留経費負担に係る特別協定を締結し「思いやり予算」まで支出してきました。
米軍駐留を受け入れているドイツやイタリアでも、労務費、光熱水料、施設整備費は全て米国側の負担とされています。
2019年度の政府予算案では、低所得者の後期高齢者医療保険料の大幅値上げ、生活保護費の切り下げ、マクロ経済スライドによる年金額の実質削減など、社会保障での国民負担増と給付削減が盛り込まれています。政府が導入するという「幼保無償化」も給食費は除外する中途半端ぶりで、消費税増税の口実さえ完全に崩れ去っています。
このような状況にもかかわらず、新年度でも膨大な「在日米軍関係経費」を支出し、さらに米国から高額兵器を「爆買い」することになれば、国民の暮らしも国家財政も破壊することになります。
よって、本市議会は国に対し、支払い義務のない「在日米軍関係経費」の見直しを強く求めるものです。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成31年3月18日
佐 倉 市 議 会
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
防衛大臣 宛
厚生労働大臣
財務大臣