発議案第4号 八ッ場ダム事業を見直し地下水採取の適正化、内水氾濫に対する施策に力を入れることを求める意見書
萩原陽子
伊藤壽子
藤崎良次
冨塚忠雄
木崎俊行
議決日:平成28年9月28日
議決結果:否決(起立少数)
群馬県の利根川流域吾妻川に計画されている八ッ場ダム建設事業は、千葉県を含む1都5県の都市用水開発と洪水調節を目的に、1952年に国によって計画されたものです。
しかし、その後、産業構造や森林状況は大きく変化しており建設目的の利水面では、人口の頭打ちや一人当たりの水使用量の減少で、近年、水道用水・工業用水とも、ほぼ横ばいの状況となっています。
治水面では、森林や堤防の整備が進み、洪水の危険をなくすことは可能とされています。また、上流に建設されたダムでは、近年深刻化している内水氾濫、いわゆる「ゲリラ豪雨」(時間降雨量50mm以上)などを抑えることはできません。
この内水氾濫をどう抑制するのかが喫緊の課題と、状況が変化しています。
また、八ッ場ダムの総事業費は、2,110億円だったものが大きく膨らみ、事業費にかかる利子や周辺整備などを含め、完成までに実際の国民の総負担額は9,000億円近くになり、ダム事業費の増大は水道料金の値上げ、地下水の採取規制にもつながり、市民生活に重くのしかかって来ます。
よって、本市議会は千葉県に対し、以下の事項について強く求めます。
1 水需要を精査し、八ッ場ダム事業の中止又は縮小を国に求めること。
2 千葉県環境保全条例で、地下水採取を規制しているが、適正な地下水利用になるよう見直すこと。
3 時間降雨量50mmの防災計画を見直し、喫緊の課題である内水氾濫に対
する施策を充実すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成28年9月28日
佐 倉 市 議 会
千葉県知事 宛