発議案第3号 環太平洋連携協定(TPP)交渉撤退を求める意見書
木崎俊行
萩原陽子
伊藤壽子
冨塚忠雄
藤崎良次
議決日:平成27年9月24日
議決結果:否決(起立少数)
発議案第3号 環太平洋連携協定(TPP)交渉撤退を求める意見書
ハワイでの環太平洋連携協定(TPP)閣僚会合が、「大筋合意」に至らなかったのは、各国で「TPPでは国益を守れない」とする国民の批判が広がっていることの表れである。一部の多国籍大企業の利益にはなっても、関係国の国民生活向上には結びつかないことが明らかにされてきている。
アメリカが医薬品特許の保護期間12年を譲らないことに対し、後発薬(ジェネリック)製造を切望する大半の国々が、アメリカに反発したのが「合意」見送りの理由とされている。つまり、アメリカも自国企業の利益のために強硬な姿勢を示したのである。
ところが、日本政府は、主食米の輸入枠を5万トン拡大するなど、農産物重要5品目を含めた農業分野で、アメリカに大幅な譲歩が行われたと報道されていることは重大である。
国会決議(2013年4月19日)では、「米、麦、牛肉・豚肉、乳製品、甘味資源作物などの」重要品目は、「除外又は再協議の対象とする」としており、「国会決議を守るのは民主主義の根幹だ」「国民への背信行為」と、農業関係者からの強い怒りの声が上がっている。
いま必要なのは、交渉経過や合意内容を国民に明らかにするとともに、自民党の「TPP交渉参加に反対」との公約や国会決議との整合性を検証することが重要である。アメリカの要求に従い「早期妥結」に突き進むことは、絶対に許されるものではない。
よって、本市議会は国に対し、国民の暮らしと地域経済、主権が脅かされるTPP交渉から、ただちに撤退するよう強く求めるものである。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成27年9月24日
佐 倉 市 議 会
内閣総理大臣
農林水産大臣
外務大臣
経済産業大臣 宛
衆議院議長
参議院議長