発議案第5号 集団的自衛権行使に係る「安全保障関連法案」の撤回を求める意見書
冨塚忠雄
伊藤壽子
萩原陽子
藤崎良次
議決日:平成27年7月7日
議決結果:否決(起立少数)
発議案第5号 集団的自衛権行使に係る「安全保障関連法案」の撤回を求める意見書
衆議院憲法審査会で参考人として招かれた憲法学者3人は、集団的自衛権の行使を盛り込んだ安全保障関連法案を「憲法違反」と明言した。
政府は、海外で戦闘を行う米軍等へ、国連安保理決議がなくても、いつでも、どこでも後方支援(恒久法)、有志連合による人道復興支援、治安維持活動と正当防衛に限らない武器使用の緩和(PKO協力法改正)など、武力衝突の危機を前提とし、任務遂行のための武器使用も認められるものである。
これらは、「武力行使」「陸海空軍その他の戦力」を放棄・禁止した憲法9条に違反することは明らかである。安倍首相が後で訂正したが自衛隊を「我が軍」と本音を出した。
戦争で多くの犠牲者を出した反省から、「政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し・・・・、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意し・・」(日本国憲法前文)今の日本国憲法を定めた。
そして、第99条には、「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。」ことも定められている。
憲法は、時の政府の暴走を許さないための規範である。安保政策に責任をもつのは「私たち政治家」、「憲法をいかに法案に適用させていけばいいのか」(後に撤回)等、政府は都合のいいように憲法を解釈している。
今回の安全保障関連法案は、憲法に縛られるはずの立憲主義に反し、憲法違反であることは明白である。
よって、「安全保障関連法案」の撤回を強く求めるものである。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成27年7月7日
佐 倉 市 議 会
内閣総理大臣
防衛大臣
法務大臣 宛
衆議院議長
参議院議長