発議案第5号 雇用破壊3法案に反対する意見書
冨塚忠雄
五十嵐智美
上ノ山博夫
萩原陽子
高木大輔
議決日:平成27年3月16日
議決結果:否決(起立少数)
2012年暮れの政権交代以来、暴走を続ける安倍政権は今年、雇用破壊立法政策を断行しようとしている。労働者派遣法の全面自由化、新しい労働時間制度=新ホワイトカラー・エグゼンプション(労働時間規制の適用除外制度)、そして解雇の自由化(金銭解消制度)である。
このうち、前者2制度に関する法案は、今年の通常国会で成立させるとしている。これが完遂されれば、戦後日本の労働者・労働運動が必死に勝ち取ってきた労働者保護ルール(規制)が徹底的に破壊されてしまう。日本の雇用社会を根底から覆す巨大な危機をもたらすことになる。
そうなれば、“奴隷労働時代”へ逆行することになりかねず、暗黒の雇用社会がやってくる。まさに、悪魔の3法案である。
1つ目の労働者派遣法の全面自由化は、これまで原則として1年という派遣期間の制限をなくし、あらゆる業務で永久に派遣労働を使えるようにする法案で、現在、日本の非正規労働者は2,000万人を突破、非正規率は4割近くに迫っている。
2つ目の新しい労働時間制度は、労働基準法にある法定労働時間規制の適用を外すもので、1週間40時間・1日8時間という法定労働時間の適用をなくし、残業代も払わずに際限のない長時間労働を命じても合法になるということで、対象労働者は、使用者から24時間働け、365日休みなく働けと命じられれば従わなければならない。
3つ目の解雇の金銭解消制度は、解雇事件が裁判に訴えられて、裁判所が解雇無効と判断しても、使用者が一定の金銭を支払えば労働契約を終了させることができる制度である。
以上のことから、本市議会は、労働者の生活を守るため“雇用破壊3法案”に反対する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成27年3月16日
佐 倉 市 議 会
内閣総理大臣
厚生労働大臣 宛
衆議院議長
参議院議長