発議案第2号 テロも復讐の連鎖も許さない平和外交の確立を求める意見書
萩原陽子
五十嵐智美
上ノ山博夫
冨塚忠雄
議決日:平成27年3月16日
議決結果:否決(起立少数)
過激武装組織ISによる日本人殺害事件を契機に、日本がイスラムとどう向き合うのかが問われています。
中東における日本は、「米国からの原爆投下があっても経済復興した平和主義の国」として高く評価され、友好的な関係でした。
この評価は、小泉政権が米国のイラク戦争にいち早く支持を表明し、自衛隊を派遣したことから変化し始め、安倍首相の「テロに屈しない」という号令の下、平和国家の評価は崩れ去ろうとしています。これは、日本人を守るという言葉とは裏腹に、日本人の安全を脅かす問題となっています。
世界の人口の4人に1人はイスラム教徒で、元来は平和な宗教であり、異教徒とも共存してきました。異教徒を排除して「イスラムの国をつくる」と言うISは異端者であり、本来のイスラム教徒ではありません。
これからの日本がとるべき道は、官民ともに中東の各界とのネットワークを広げ、イスラム協力機構〔OIC〕にも選任大使を置いて顔を見せる外交を進め、信頼関係を築くことです。
軍事行動によって制圧しようとすれば、民間人の犠牲者を増やす結果となり、解決どころか復讐を連鎖させることになります。平和外交はテロに屈することではなく、国民を守るために最も有効な手段であることは間違いありません。
よって、本市議会は国に対し、国民の生命と財産を守り、世界平和に貢献するために軍事行動に依らず、中東諸国との平和外交を積極的に進めるよう強く求めるものです。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成27年3月16日
佐 倉 市 議 会
内閣総理大臣
外務大臣
防衛大臣 宛
衆議院議長
参議院議長