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議員提出議案

詳細情報

議案名

発議案第8号 介護保険の「要支援者」への保険給付を継続し、全国一律の基準を維持することを求める意見書

提出者

大野博美
伊藤壽子
冨塚忠雄
萩原陽子
上ノ山博夫

本会議議決結果

議決日:平成25年10月1日
議決結果:原案可決(起立多数)

内容

 九月四日、厚生労働省は、社会保障審議会の介護保険部会で、介護保険で「要支援」と認定された高齢者に対する保険給付(予防給付)を廃止し、二〇一七年度中に市町村に任される「新しい地域支援事業」に完全移行させる方針を確認した。
 「要支援者」が受けられる現行の保険給付は、サービスの種類、内容、運営基準、人員基準、利用料が全国一律で決まっているが、「新しい地域支援事業」ではすべて市町村に任せられ、「人員・運営基準」もない。しかも、その担い手としてはNPO、ボランティア、民間企業の活用等が謳われ、その上退職後の高齢者を「生活支援の担い手」とし、「高齢者が中心となった地域の支え合い」を構築することを強調している。コスト削減の方向は明らかであり、市町村によりサービスの内容や水準がばらばらとなる地域間格差、大勢としてのサービスの低下、ひいてはサービス提供体制そのものすら危うくなる懸念がある。
 さらに、同審議会では今後「一定以上の所得を有する者の自己負担率を二割に上げる」ことも決定する方針であるが、その「一定以上」とは「夫婦世帯で年収三百数十万」と想定されており、多数の世帯がサービス利用抑制に走る恐れがある。
 現在百五十万人を超える高齢者が「要支援」と認定され、サービスを利用している。そもそも二〇〇六年度の制度改正において「要支援」が導入された際、国は「予防重視」を強調したはずである。しかしながら、実際には「要支援一、二」「要介護一」の「軽度」とされる高齢者を対象としたサービスの切り下げが現場では一貫して続いてきた。ここでさらに「要支援者」を介護保険制度から切り離すことは、国が「予防」そのものを切り捨てることにほかならない。
 これからも高齢化の進展が不可避であるわが国においては、国は責任を放棄せず要支援者への一定水準のサービスを供給するべきと考え、次の点を強く要望する。

一、「要支援者」への保険給付(予防給付)を継続すること。

二、「要支援者」へのサービスを市町村に丸投げすることなく、全国一律の基準を維持すること。

 右、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。

平成二十五年十月一日

佐 倉 市 議 会

内閣総理大臣
厚生労働大臣
衆議院議長    宛
参議院議長

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