発議案第6号 「電気事業法の一部を改正する法律案」を修正し、電力システムの抜本的改革の実現を求める意見書
伊藤壽子
上ノ山博夫
萩原陽子
冨塚忠雄
議決日:平成25年6月24日
議決結果:否決(起立少数)
本年二月、経産省「電力システム改革専門委員会」は報告と改革の工程表を提出、四月の閣議決定をへて「電気事業法の一部を改正する法律案」が今国会に提出された。東京電力福島第一原子力発電所の大事故とその長引く影響下にあるわが国においては、原子力に依存することからの早急な撤退と、再生可能エネルギーの速やかな普及をはじめ、電力・エネルギーシステムの抜本的な改革が急務である。
しかし、提出された法案は専門委員会報告よりも大幅に後退したものとなっており、報道によれば、民主党からの小幅の修正案を含めることで今国会での成立が見込まれるとのことである。
再生可能エネルギーの普及の視点からのより踏み込んだ法案の修正を求め、次の点を要望する。
一、本法案で附則に格下げされた「電気小売業の全面自由化」と「送配電部門の法的分離」は、本来電力システム改革の大前提となるものである。これらを「本則」に戻し、実施時期を明記すること。また、省エネのためのインセンティブを高める料金メニューの導入を義務づけること。
二、送電網を所有する東京電力など大手電気事業者が、再生可能エネルギーをはじめとする新規事業者の参入を阻害することのないよう、独立した規制機関の創設を本則に盛り込み、託送料金の透明化など、さまざまな監視と指導を担わせること。
三、本則に創設が明記されている「広域的運営推進機関」に関しては、緊急時のみならず平常時においても広域運用を前提とし、再生可能エネルギーの優先接続、給電を確保すること。
右、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
平成二十五年六月二十四日
佐 倉 市 議 会
内閣総理大臣
経済産業大臣
衆議院議長 宛
参議院議長