発議案第7号 原子力発電所の輸出を行わないことを求める意見書
上ノ山博夫
伊藤壽子
村田穣史
冨塚忠雄
萩原陽子
議決日:平成23年12月19日
議決結果:否決(起立少数)
本年三月十一日に発生した東日本大震災において、東京電力福島第一原子力発電所が大きな被害を受け、放射能の汚染が各地に広まり、深刻な健康被害が心配されている。また、原子力発電所の近辺は立ち入り禁止地区となっておりその土地は現在、使えない土地となってしまっている。海洋汚染も広がり、日本国内に限らない大きな問題となっている。
その様な中で日本政府は、原子力協定を四カ国(ヨルダン、ベトナム、韓国、ロシア)と結び、原子力発電所を輸出しようとする考えである。
原子力発電所は、重大事故により放射性物質を多量に放出し、ウラン燃料による発電コストは高く、ウラン資源は十分ではなく、使用済み核燃料廃棄物の処理は困難を極め、私たちの生活を根底的に脅かすものとなっている。
原子力発電所は、発電燃料の多様化による電力の安定供給、地球温暖化の防止、安価な発電などが安全神話に支えられて推進されてきた。しかし、原子力発電所は事故により、私たちの生活を破壊してしまう側面を持っており、事故時には技術的にも制御できず、私たちの生活とは相容れないものとなっている。
福島第一原子力発電所の事故により、日本はそのことを身を持って体験しており、この危険な原子力発電所を輸出して、他国に被害を与えるべきではない。政府は成長戦略の一つとして、原子力発電所の輸出を考えているが、危険な原子力発電所による成長戦略はとるべきではない。
よって本市議会は、左記事項について強く要請するものである。
記
原子力発電所の輸出を行わないこと。
右、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
平成二十三年十二月十九日
佐 倉 市 議 会
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
経済産業大臣 宛
文部科学大臣
外務大臣