発議案第6号 「食料・農業・農村基本計画」見直しに関する意見書
冨塚忠雄
宮部恵子
戸村庄治
望月清義
吉井大亮
藤崎良次
議決日:平成17年3月17日
議決結果:原案可決(起立全員)
現在、政府は2000年に定めた「食料・農業・農村基本計画」の見直しを検討しています。今月策定される新たな基本計画は、今後の日本の食料・農業政策を大きく左右するものです。先に出された「中間論点整理」(中間まとめ)では、@担い手政策のあり方、A品目横断的政策等の経営安定対策の確立、B農地制度のあり方、C農業資源・環境保全対策の確立が出されましたが、最大の課題である食料自給率の向上に向けての施策については先送りされました。また、出されている課題が食料自給率の向上にどのように結びつくのか明確に示されていません。
よって、佐倉市議会は、政府及び国会に対し、基本計画の見直しにあたっては、「食料・農業・農村基本法」に基づき、食料自給率の引き上げ、食の安全・安定に結びつく施策を展開することが、日本農業の再生・発展につながるよう、次の5点を重点課題として対応するよう強く要望します。
記
1.食料自給率について
生産者と消費者の理解と協力のもと自給率引き上げ政策を推進すること。
2.担い手のあり方について
@政策対象者たる担い手は、「プロ農家」に限定せず、意欲を持つ農業者及び地域で「育成すべき担い手」として推薦される者等を対象とすること。
A集落営農は、地域の条件に見合った多様な農業の展開を可能とするものとして位置付けること。
3.新たな経営安定対策について
新たな経営安定対策は、農産物価格の構造的な低落をカバーし、耕作意欲をもてるよう本格的な所得補填策とすること。
4.農地制度のあり方
@土地・農地等土地利用規制の体系を整備し、農地を農地として利活用できる法・制度を早急に確立すること。
A構造改革特区でのリース方式による株式会社の農地取得・農業参入について、拙速な全国展開を行わないこと。
5.農業環境・資源保全政策の確立
@担い手以外の農家、非農家、地域住民などを含めた農業資源保全の「共同」の取り組みに対する支援策を、経営所得安定対策とセットで導入すること。
A有機農業など環境保全型農業の推進を支援する政策を講ずること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出します。
平成17年3月17日
佐 倉 市 議 会
内閣総理大臣
農林水産大臣 宛
衆議院議長
参議院議長