発議案第3号 国民投票法案の上程に反対する意見書
冨塚忠雄
戸村庄治
宮部恵子
議決日:平成17年3月17日
議決結果:否決(起立少数)
いま開かれている通常国会には「国民投票法案」が上程されようとしています。これは憲法改正の手続きの一つとしての法律整備であり、改憲を実現することを目的に提案されるものです。
これまで、主要政党や経済団体はこぞって改憲を主張していますが、共通しているのが憲法前文と第9条の改定です。すなわち、憲法前文に国柄・国家・社会・歴史・伝統・文化などを盛り込んで国家主義的なものにすることであり、また、第9条については「不戦・非武装」の立場を変え、個別自衛権の明記を前提に「国際貢献・国際協調」のために自衛隊の海外派兵を合憲にするという主張です。
国民投票法案は憲法改正案を国民投票に付し、その賛否を問うための具体的な手続きを法律で決めるものです。
言うまでもなく憲法第96条でうたわれている改憲のための国民投票は厳格適切に行われなければなりませんが、自民党が2001年に作成した法案は、例えばマスコミは改憲案に対して批判が出来ないとする一方、改憲案の広告や宣伝は自由にするなど、改憲勢力にとっては極めて有利になっているという不公平なものです。このような考えをベースにし、憲法前文と第9条の改定を主目的にする「国民投票法案」を容認することは出来ません。
よって、佐倉市議会は、「国民投票法案」の国会上程には強く反対するものです。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出します。
平成17年3月17日
佐 倉 市 議 会
内閣総理大臣
総務大臣 宛
衆議院議長
参議院議長