発議案第2号 義務教育費国庫負担制度堅持に関する意見書
文教福祉常任委員長
冨塚忠雄
議決日:平成22年6月28日
議決結果:原案可決(起立全員)
義務教育費国庫負担制度は、憲法上の要請として、教育の機会均等とその水準の維持向上をめざして、子どもたちの経済的、地理的な条件や居住地のいかんにかかわらず無償で義務教育を受ける機会を保障し、かつ、一定水準の教育を確保するという国の責務を果たすものである。
政府は、平成21年11月に、行政刷新会議において、義務教育費国庫負担制度を事業仕分けの対象として論議した。また、「地方主権」を確立するため、先日、「地域主権戦略大綱」が策定された。その中で、国から地方への補助金を廃止し、地方が自由に使える「一括交付金」の検討を開始している。義務教育と社会保障の必要額は確保するとしているが、義務教育費国庫負担制度についても論議される可能性がある。
義務教育における国と地方の役割等について十分議論がされないまま、地方分権推進の名のもとに、このような検討が現実のものとなると、義務教育の円滑な推進に大きな影響を及ぼすことが憂慮される。また、義務教育費国庫負担制度が廃止された場合、義務教育の水準に格差が生まれることは必至である。
よって本市議会は、国においては、21世紀の子どもたちの教育に責任を持つとともに、教育水準の維持向上と地方財政の安定を図るため、義務教育費国庫負担制度を堅持するよう強く求める。
右、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成22年6月28日
佐 倉 市 議 会
内閣総理大臣
財務大臣 宛
文部科学大臣
総務大臣