発議案第3号 国における平成二十二(二〇一〇)年度教育予算拡充に関する意見書
文教福祉常任委員長
山口 文明
議決日:平成21年12月21日
議決結果:原案可決(起立全員)
教育は、憲法・子どもの権利条約の精神に則り、日本の未来を担う子どもたちを心豊かに教え、育てるという重要な使命を負っている。しかし現在、日本の教育は「いじめ」「不登校」をはじめ、いわゆる「学級崩壊」、さらには少年による凶悪犯罪、経済不況の中、失業者の増加による授業料の滞納等、様々な深刻な問題を抱えている。
一方、国際化・高度情報化などの社会変化に対応した学校教育の推進や教育環境の整備促進、新学習指導要領への移行による授業時数の増加や小学校における外国語活動の必修等に伴う経費の確保も急務である。
千葉県及び県内各市町村においても、一人ひとりの個性を尊重しながら、生きる力と豊かな人間性の育成をめざしていく必要がある。そのためのさまざまな教育施策の展開には、財政状況の厳しい現状をみれば、国からの財政的な支援等の協力が不可欠である。充実した教育を実現させるためには、子どもたちの教育環境の整備を一層進める必要がある。
よって、本市議会は、下記の項目を中心に、来年度に向けての予算の充実を求める。
一、子どもたちに、きめ細かな指導をするための公立義務教育諸学校教職員定数改善計画を早期に策定すること
二、少人数学級を実現するための義務教育諸学校における学級編制基準数を改善すること
三、保護者の教育費負担を軽減するために義務教育教科書無償制度を堅持すること
四、現在の経済状況を鑑み、就学援助に関わる予算を拡充すること
五、子どもたちが地域で活動できる総合型地域クラブの育成等、環境・条件を整備すること
六、危険校舎、老朽校舎の改築やエアコン、洋式トイレ設置等の公立学校施設整備費を充実すること
七、子どもの安全と充実した学習環境を保障するために、基準財政需要額を改善し、地方交付税交付金を増額すること
国においては、教育が未来への先行投資であり、日本の未来を担う子どもたちに十分な教育を保障することが、国民の共通した使命であることを再認識され、国財政が非常に厳しい状況の中ではあるが、必要な教育予算を確保することを強く要望する。
以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
平成二十一年十二月二十一日
佐 倉 市 議 会
内閣総理大臣
財務大臣 宛
文部科学大臣
総務大臣