発議案第4号 肝炎対策のための基本法の制定を求める意見書
文教福祉常任委員長
山口 文明
議決日:平成21年9月30日
議決結果:原案可決(起立全員)
わが国のB型、C型ウイルス肝炎患者・感染者数は350万人以上と推定され、国内最大の感染症として抜本的対策が求められている。多くの患者は、輸血、血液製剤の投与、及び針・筒連続使用の集団予防接種等の医療行為によって肝炎ウイルスに感染した。その中には、医療・薬務・血液行政の誤りにより感染した患者も含まれており、まさに「医原病」といえる。
B型、C型肝炎は、慢性肝炎から肝硬変、肝ガンに移行する危険性の高い深刻な病気である。肝硬変・肝ガンの年間死亡者数は四万人を超え、その九割以上がB型、C型肝炎ウイルスに起因している。また、すでに肝硬変・肝ガンに進展した患者は長期の療養に苦しみ、生活基盤を失うなど経済的にも多くの困難に直面している。
平成20年度から、国の「新しい肝炎総合対策」(七カ年計画)がスタートしたが、法律の裏付けがない予算措置であるため、実施主体である都道府県によって施策に格差が生じている。適切なウイルス肝炎対策を、全国的規模で推進するためには、肝炎対策に係る「基本理念」や、国や地方公共団体の責務を定めた「基本法・根拠法」の制定が必要である。
よって、本市議会は、すべてのウイルス肝炎患者救済のため、国に対し緊急に次の施策を講ずるよう強く要請するものである。
記
一、ウイルス肝炎対策を全国的規模で等しく推進するために、肝炎対策のための基本法を早期に成立させること
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成21年9月30日
佐 倉 市 議 会
内閣総理大臣
厚生労働大臣 宛
衆議院議長
参議院議長