発議案第10号 教員免許更新制の廃止を求める意見書
冨塚 忠雄
兒玉 正直
入江 晶子
工藤 啓子
議決日:平成21年3月24日
議決結果:否決(起立少数)
今年4月から、一昨年6月に安倍晋三政権によって強行された教員免許更新制が実施される。このことによって教員は35歳から10年ごとに、30時間の研修と認定試験を受け、都道府県の終了認定を得なければ教員免許は失効となり、失職する仕組みとなっている。
本来教育現場での実践や研修、子どもたちや保護者、地域との関わりの中で、教員の全人格的な力を向上させるべきであるが、当時「問題教員」キャンペーンがなされ、一気に法改正となった。
そしてこの研修は全て自己責任である。研修を受ける場所を見つけ、その費用を負担し、研修のための時間を確保するのは更新を受けようとする教員にある。それでなくても非常に忙しい教員にさらなる負担が課されるのである。
しかも影響は当該教員だけではない。最低30時間を研修に取られるために、授業の穴埋めや部活指導の代替等々で周囲に波及する。
教員にいま必要なのは、授業研究や子どもたちと過ごす時間の確保、心のゆとりであり、そのための教員配置増である。しかし、文部科学省が学習指導要領の改定や残業時間の多さから、教員の「子供と向き合う時間を確保する」として、3年間で2万1千人の増加を計画したが、その第一歩となる新年度予算措置すらできていないのが実情である。
よって、本市議会は政府に対し、下記事項について強く求めるものである。
記
1、教員免許制度は実施せずに廃止すること。
2、文部科学省の教員増員計画を確実に実施すること。
右、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成21年3月24日
佐 倉 市 議 会
内閣総理大臣
文部科学大臣 宛
財務大臣