陳情第38号 選択的夫婦別姓制度の法制化に反対する意見書の提出に関する陳情
受理日:平成22年5月17日
付託委員会:総務
付託日:平成22年6月14日
審査日:平成22年6月21日
審査結果:不採択(賛成少数)
議決日:平成22年6月28日
議決結果:不採択(起立少数)
(陳情要旨)
家族は、国の基本です。 家族が同じ姓を名乗る日本の一体感ある家庭が、健全な心を持つ子どもたちを育てて行きます。夫婦別姓導入は、選択的とは言え、明治以来の夫婦一体となった家族制度、良き伝統を壊してしまう働きをします。それ故、民法改正による選択的夫婦別姓制度の導入に反対します。
佐倉市議会におかれましては、国及び関係諸機関に対して、民法改正による選択的夫婦別姓制度の導入に反対する意見書の提出をお願い致します。
(陳情理由)
(一)日本の夫婦同姓制度は、夫婦でありながら妻が夫の氏を名乗れない中国や韓国の封建的な別姓制度よりも、より絆の深い一体感ある夫婦関係、家族関係を築くことのできる進化した制度です。
そして、日本では、この夫婦同姓は、日常極めて普通のこととして、一般人にとって何も疑問を覚えるようなことは無く、何の不都合も感じない家族制度です。
婚姻に際し氏を変える者で職業上不都合が生じる人にとって、通称名で旧姓を使用することが一般化していますし、婚姻に際し氏を変更するも、関係者知人に告知することにより何の問題も生じません。また、氏を変えることにより自己喪失感を覚えるというような意見もありますが、それよりも結婚に際し同じ姓となり、これから新たな家庭を築くという喜びを持つ夫婦のほうが、圧倒的多数であり、極めて一般的な普通の感覚です。
現在の日本の社会において、選択的夫婦別姓制度を導入しなければいけない合理的理由は何もありません。
(二)選択的だから、別姓にしたい人はしたらよい、そのような少数者の意思を尊重するために選択的夫婦別姓制度を導入してもいいのではないかという意見がありますが、この制度を導入すること自体が、一般大衆が持つ氏や婚姻に関する習慣、社会制度を危うくすることになりかねないことです。
すなわち、別姓を望むものは、家族や親族という共同体を尊重することよりも個人の嗜好や都合を優先する思想を持っているのであり、この制度を導入することにより、このような個人主義的な偏った思想を持つものを社会や政府が公認し推進したようなことになるからです。
現在、家族や地域社会などの共同体の機能が損なわれ、けじめのないいい加減な結婚離婚が増え、離婚率が上昇し、それを原因として、悲しい思いをする子供たちが増えています。
選択的夫婦別姓制度の導入により、共同体意識よりも個人的な都合を尊重する流れを社会に生み出し、ごく普通の一般大衆にとって、結果としてこのような社会の悲しい風潮を助長する働きをすることに危惧を持ちます。
(三)家庭の機能として、次代を担う子供たちを立派に育て上げるというものがあります。しかし、選択的夫婦別姓制度導入論者は、夫婦の都合は声高に述べますが、子供の都合については、何も考慮に入れておりません。
夫婦別姓とは、親子別姓を意味するものです。
一体感を持つ強い絆のある家庭に、健全な心を持つ子供が育つものです。
家族がバラバラの姓であることは、家族の一体感を失う作用をします。
すなわち、子供の心の健全な成長のことを考えた時、夫婦・家族が一体感を持つ同一の姓であることがいいということは言うまでもないことです。
夫婦同姓の結婚制度は、より進化した結婚制度です。何の為に日本の婚姻制度を変え、家族制度を崩壊させようとする動きを推進するのか、普通に生活している一般人の感覚では、理解に苦しみます。