陳情第28号 新要介護認定制度の中止・介護保険制度の改善のため国への意見書提出を求める陳情
受理日:平成21年8月20日
付託委員会:文教福祉
付託日:平成21年9月7日
審査日:平成21年9月15日
審査結果:採択(可否同数)
議決日:平成21年9月30日
議決結果:採択(起立多数)
【陳情趣旨】
「こんなはずではなかった」“介護の社会化”をめざしてスタートした介護保険制度10年目の現実です。介護報酬はわずかですが、はじめて引き上げられ、一方で利用者にとっては介護保険の給付を受けるため必ず通らなければならない「入り口」である要介護認定のしくみが全面的に見直されました。新しい要介護認定制度では、寝たきりの人を「自立(介助されていない)」と同様に判定するなど、必要な介護が受けられな<なることが危惧されています。介護利用者や施設にとっては、要介護度が下がれば減収につながることになります。多くの関係者から「介護度が軽くなっている」、「凍結」「中止」を求める声があがり、厚生労働省は「実施後も検証を行い必要があれば迅速に見直す」といわざるを得ない事態となっています。
いま、「保険あって介護なし」の現実がいっそう広がり、地域の介護は崩壊の危機にあります。
10人が犠牲となった群馬県の高齢者入所施設での火災は、低所得の人が入れる施設がない実態を明らかにしました。「介護心中・殺人」も増加しています。「ふところ具合と相談して介護サービスをあきらめた」「低賃金で働き手がいない」「事業者も経営を続けられない」などの批判は大きくなるばかりです。費用負担の心配なく、必要な介護が保障されることは全ての国民の願いです。そして、それを支える介護職員がその専門性を高め、誇りをもって働くことのできる環境整備が急務です。また、介護・社会保障の充実は、雇用、内需を拡大させ、地域の活性化にもつながります。
つきましては、介護保険制度の改善を求め、下記の事項を陳情致します。
【陳情項目】
下記の事項について国と関係省庁へ意見書を提出してください。
1.新要介護認定制度を中止すること。
2.国の介護・社会保障費を大幅に増やし、介護報酬を引き上げること。