陳情第5号 「地域手当の県内格差支給の是正に関する意見書」採択に関する陳情
受理日:平成19年8月22日
付託委員会:文教福祉
付託日:平成19年9月10日
審査日:平成19年9月18日
審査結果:採択(賛成多数)
議決日:平成19年10月1日
議決結果:採択(起立多数)
【陳情趣旨】
同一県内における地域手当支給率の格差を是正するため、「地域手当の県内格差支給の是正に関する意見書」を貴議会において採択していただき、千葉県知事及び千葉県人事委員会委員長あてに意見書をご提出いただきたくお願い申し上げます。
【陳情理由】
貴議会におかれましては、日ごろより学校教育への深いご理解とご配慮をいただき、深く感謝申し上げます。
2005年8月の国人事院勧告、12月の県人事委員会を受け、本県においても給与構造の見直しが行われました。調整手当に替わって新設された地域手当については、国勧告のような大きな格差や支給ゼロ地域等の勧告は行われませんでした。しかしながら、県内を8%支給地域と5%支給地域とに二分し、3%の格差を設けるものとなりました。この地域手当の支給は、平成22(2010)年までに完成するとされており、今年度は県内を6%・5%・4%・3%支給地域に四分割しています。
私たち教職員は、県内56市町村のすべてに勤務し、その職責を全うすべく日日精一杯努力しています。ところが、地域手当の格差支給により、同様な職務を遂行しているにもかかわらず、年収で大きな差が生じるという事実が発生しています。その額は、年間で最大20万円以上にも及び、教職員の不公平感が増すばかりではなく、円滑な人事異動や教職員採用への影響も懸念されます。ひいては、地域による教育の水準格差も生じかねません。特に、支給割合の異なる市町村が混在する北総教育事務所・南房総教育事務所管内においては、深刻な問題となっています。近県をみても、茨城県・群馬県・神奈川県・静岡県・山梨県等は、人事異動等への影響を考慮し、県内全域一律支給としています。
また、新規教職員の採用という視点からも、地域手当の格差支給は望ましいことではありません。近年、本県は、小学校教諭を中心に1,000人を超える新規教職員を採用しています。採用選考を近県と同じ日に実施することもあり、優れた教職員をいかに確保するかが求められています。本県の地域手当に格差があることが、優れた人材を確保するうえで影響をおよぼすことが懸念されます。これは、本県の教育の充実、発展にとって大きな損失であると言わざるを得ません。
以上のことから、千葉県内の地域手当を全県一律支給とし、格差是正の早期実現を要望いたします。貴議会におかれましても、本陳情の趣旨についてご審議いただき、議決の上、千葉県知事及び千葉県人事委員会委員長あてに意見書をご提出いただきたくお願い申し上げます。