陳情第12号 政党機関紙の庁舎内勧誘が庁舎管理規則の禁止行為であることの確認を求める陳情
受理日:令和6年11月11日
付託委員会:総務(不採択・賛成無し)
付託日:令和6年11月25日
審査日:令和6年12月9日
議決日:令和6年12月16日
議決結果:不採択
【陳情趣旨】
@議員による職員への政党機関紙の庁舎内勧誘行為は、「庁舎内での営業禁止の原則」「政治的中立性への配慮」「各自治体の調査結果により、ハラスメントを生じさせる可能性が高いこと」等から、庁舎内においては「原則禁止」を確認してください。
A庁舎内における政党機関紙の勧誘行為は、庁舎管理規則が定める「許可の対象であること」もしくは「許可の対象とすること」を行政と議会の双方で確認してださい。議員も庁舎管理規則の対象外ではなく、もし議員が庁舎内で政党機関紙勧誘を希望する場合は、行政の許可証を必ず申請することを義務付けて下さい。
B「政党機関紙の勧誘行為」について、議員からの許可証の申請があり、行政が同勧誘行為の許可不許可の判断をする際は、「政党機関紙の勧誘行為に伴う職員の声(心理的圧力の有無)」をアンケート等を通して収集し、判断材料としてください。
【陳情理由】
9月議会に「パワハラから職員を守る千葉県民の会」として「政党機関紙の庁舎内勧誘行為の実態調査を求める陳情書」を出して自粛を求めていましたが、佐倉市議会においては、9月議会では不採択でしたので、調査がおこなわれておりません。千葉県内では令和6年6月議会で千葉市が令和2年の「政党機関紙のアンケート調査」が行われ、69%(377人)の職員が強制と感じているとの実態が明らかになっており、今回は再調査して実態を再度確認する陳情が採択されております。さらに、9月議会では大網白里、四街道、東金、香取の各市や神崎、九十九里両町で県民の会の陳情を採択していただきました。大網白里市では、採択を受け、市管理職へのアンケートを通じた実態調査がされております。
さらに令和6年5月には我孫子市で調査が行われ、7割(58人)が心理的圧力を感じている実態がありました。そこには、勧誘時に「契約書」が存在しない事や、そのため契約期間も存在せず、一度購読し始めると断れずに購読し続けてしまう状況など、驚愕の結果が出ておりました。
同じく柏市が大規模なハラスメント調査(令和5年4月)を実施、「政党機関紙の勧誘、購読の強要」の実態が明らかになりました。その後、「柏市議会ハラスメント防止条例」を成立させて、改善へと大きく舵をきりました。
議員と職員は本来的に対等の関係であるのは当然のことです。しかしながら、そこに事実上のハラスメント行為があれば、職員が議員の顔色を伺いながら自分の想いを押し殺すような不健全な関係に転じてしまうと考えます。実際、政党機関紙の購読勧誘は心理的圧力を生じさせることが多々あり、議会と行政の双方から、より厳格な対応を求めたいと考えます。
2020年6月にパワハラ防止法(改正労働施策総合推進法)が施行され、地方公務員が保護の対象となりました。自治体として「パワハラ防止条例」を制定した事例も68にのぼります。貴議会においては、職員から相談がないからといって問題を放置するのではなく、仮に今すぐ調査する意思がないのであれば、陳情趣旨の3項目をハラスメントから職員を守るという観点で強く要望いたします。