陳情第9号 難病・疾病対策の充実に関して国等への意見書の提出を求める陳情書
受理日:平成28年5月27日
付託委員会:文教福祉
付託日:平成28年6月13日
審査日:平成28年6月21日
審査結果:不採択(可否同数)
議決日:平成28年6月27日
議決結果:不採択(起立少数)
【陳情の要旨・内容】
平成26年5月に「難病の患者に対する医療等に関する法律(難病法)」が成立し、平成27年1月から施行された。医療費助成の対象は、これまでの56疾患から、第1次、第2次実施分を加えると、306疾患へと指定が広がることとなり、対象人口も従来の78万人から150万人へと倍増する見通しとなった。昨年秋からは、第3次実施分の検討が始まり、新制度に基づく更なる対策の充実が求められているところである。
しかしながら、今回の難病法においても、線維筋痛症、筋痛性脳脊髄炎など、人口割合で0.1%以上の疾病や診断基準が明確でない疾病等は、医療費助成の対象とされておらず、障害者施策の対象にもなりにくいなど、「制度の谷間」に置かれた難病・疾病への支援措置はいまだ不十分なのが現状である。
よって、下記事項を内容とする意見書を国等に提出するよう要望する。
記
1 指定難病となっていない難病・疾病を抱える患者に対して救済措置を講じること。特に重症化し、日常生活が困難な患者に対しては、自己負担額軽減措置や、障害者手帳の交付など目に見える形での支援を積極的に実施すること。
2 線維筋痛症など検査数値に現れにくい疾病の患者については、確定診断を得られるまで病院を次々に変えなければならない場合も多いため、スムーズに適切な医療を受けられるよう情報を周知するほか、医療現場のみならず、社会的認知及び理解の向上を図ること。
3 財政措置を含め、難病患者への就労支援の充実、強化を行うこと。
4 制度設計に当たっては、地方自治体に対する速やかな情報提供や意見交換の機会の確保を徹底し、地方自治体からの意見を十分に反映させること。
上記のとおり陳情いたします。